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深山 敏郎

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第68回 経営者のレジリエンス(18)経営者のセルフ・マネジメント(ヘルス・マネジメントの必要性)

2022/10/04

前回は、経営者のレジリエンス(17)経営者のセルフ・マネジメント(ストレス・マネジメントIII)でした。

今回は、「経営者のセルフ・マネジメント(ヘルス・マネジメントの必要性)」というテーマです。

経営者は「健康経営」の旗振り役になる

「健康経営」という言葉を耳にしたことはありますでしょうか。
この言葉は、経済産業省が推し進めている会社経営の今後の方向性の一つのことです。

経済産業省による定義を見てみましょう。
「「健康経営」とは、従業員等の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践することです。企業理念に基づき、従業員等への健康投資を行うことは、従業員の活力向上や生産性の向上等の組織の活性化をもたらし、結果的に業績向上や株価向上につながると期待されます。
健康経営は、日本再興戦略、未来投資戦略に位置づけられた「国民の健康寿命の延伸」に関する取り組みの一つです。」

何を隠そう、筆者自身も「健康経営エキスパートアドバイザー」として企業が健康経営を推進するご支援をする立場にあります。
「健康経営」を押し付けるつもりはありませんが、現代の経営者は健康経営を実践する必要があると、私は考えています。

つまり、従業員も経営者自身も職場における健康ということを点検し、必要な意思決定をして、推進していく必要があります。

健康を自分が守り、会社が守る

健康を守るのは自分個人の責任である、と聞くともっともらしく聞こえますが、「超高齢社会」に突入した現在、従業員の健康を支援する会社施策は必須です。

前回扱ったストレス・チェックをすることは、一定以上の従業員数の職場では、義務化されています。毎年行われている定期健康診断も同じように会社や個人に義務付けられています。
また、健康診断で問題になったポイントを医師に相談するなどフォローアップの仕組みづくりをするのも会社です。
規模に応じてどのようなことが義務であるかを確認しておきましょう。

「健康」で「幸福」を追求する従業員

我が国は既に「超高齢社会に」に突入しています。
そうした中で求人しても望ましい技能をもつ人材、つまり即戦力社員を確保することは困難です。
また、若手も年々人数が減るばかりです。
従業員が真に求めているのは仕事を通じての「幸福」の追求です。

こうした状況では、既存社員がいつまでも健康で働いてくれるのが理想です。
そうしたことを見越して環境を整備することは、優秀な従業員に心地よく働いてもらうために重要です。

そのためには、まずは経営者自身が健康であり、部下の健康を保つことが必要になります。

次回は「経営者のセルフ・マネジメント(ヘルス・マネジメントの具体策)」というテーマを考えてみます。

レジリエンスの高い人の特徴を詳しく知りたい方は、拙著:「レジリエンス(折れない心)の具体的な高め方 個人・チーム・組織」(セルバ出版)などをご覧いただければ幸いです。

toshiro@miyamacg.com (筆者:深山 敏郎)
株式会社ミヤマコンサルティンググループ
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