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岩田 徹

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第77回 負けから学ぶ

2022/06/03

「敗北は最良の教師だ。だが、だからと言って明日の試合で負けたいとは言えない。」
先週このコラムで取り上げたイビチャオシムさんが話されていた言葉です。
真剣に勝負に挑んだとしても、時には負けることもあるでしょう。
あるいは負けが続くこともあるでしょう。
でもそこから次の勝ちにつながる何かが見つかるかもしれないし、
選手個々が感じた課題もあるでしょう。
戦う前から負けを認めたり、最初から相手が強いと諦めていては、
同じ敗北でも学ぶことはない、という教訓です。

仕事においても同じことが言えます。
今の自分にとっては実現が難しそうなこと、
うまくいくかわからないことに対して、いかに計画し、準備し、本番に挑めるか。
計画通り、準備通りに挑み、
できたこと、できなかったこと、
うまくいったこと、うまくいかなかったことを整理し、次の成長の糧にする。
その繰り返しで人は成長していくのだと思います。
やる前から、「今の自分では難しい」「どうせ私には無理だから」と諦めるのではなく、
今の自分にできる最善は何かを考え挑むからこそ、本当の経験と言えるのでしょう。

ただ漫然と日々を繰り返すだけの経験と、
負けから学び、振り返り、次なる糧としてさらなる経験を積むのとでは、
その差は果てしなく大きいものになると思います。
もちろんうまくいった時も振り返り、もっとよくするには、精度を高めるにはと、
更なる成長を目指すことも大切です。

「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ。」という言葉もあります。
自分一人の知識や経験だけでなく、
周囲に多くの知識や経験を持つ方もいると思います。
そこから学び、自分なりの理論に落とし込み実践し、さらに振り返って持論化する。
時間がかかり遠回りしているようですが、
やはり地道な繰り返しが成長への近道なのでしょうね。