組織の中に、新人が入ってきて活躍していくと自ずと組織が活性化していくものです。
つまり、人材採用をしっかりと行うことで組織の活性化につながるということ。
人材採用をしっかり行うことが大事だと感じたことは、私が人事部長のかけだしの頃にさかのぼります。
私が29歳の時、社長から新しい部署である人材採用&人材育成&風土づくりの部署を立ち上げてくれと言われ、しかも、部署の名前も決めてくれと追加での要望も出てきました。
私は、思わず「ヒューマンサポート部(一般的には「人事部」)」と名前をつけ、部署を立ち上げることになりました。
そして、当時、人材採用に関して、社長から言われたひと言が衝撃すぎたので、ご紹介します。
転職して間もない29歳の頃、私自身、人材系ビジネスの経験こそあれ、人事の仕事はしたことがありませんでした。
なので、人材採用や人材育成、風土づくりの部署を経験するのは初めてのことでした。
しかも、人材採用や人材育成、風土づくりの部署を立ち上げることも、人生初です。
初心者だからか、最初に、社長に聴いたことが、「人材採用のコツ」でした。
社長から言われた採用のコツは、「退職する時に、気持ちよく辞めてもらうことだよ」と。
この言葉を聴いた私の頭の中は、「??????????」になりました。
よく意味が分かりませんでした。
なので、「どういうことですか?」と聴き直してしまいました。
そしたら、社長から、「退職する時に、けんかして辞めたり、気分悪く辞めてもらうより、
気持ちよく辞めてもらった方がいいでしょ。会社を辞めても、どこかでつながることもあるだろうし、お客様になることもあるでしょ。もし、けんかして辞めてもらったり、気分悪く辞めてもらったら、当然、会社に対して敵意を向けるでしょ。だから、採用する際、退職する時に気持ちよく辞めてもらうことを考えて、採用設計をするんだよ。」と。
社長からこの言葉を聴いた時、私に衝撃が走り、目から鱗状態でした。
人材採用のスタンスが、社長のひと言で決まりました。
今、私が人材採用の仕事ができているのは、社長からのこのひと言があるからです。
その言葉は、今でも忘れられません。