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岩田 徹

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第24回 有終の美を飾る

2021/05/28

青々とした芝生が映える秩父宮ラグビー場で先日行われた
ラグビー日本選手権兼トップリーグ決勝戦。
パナソニックVSサントリーの一戦は見応えのある一戦となりました。

パナソニックにはこの試合を最後に引退し、医学の道へと入る福岡堅樹選手。
対戦相手のサントリーには、この試合が日本での最後の試合となる、
ニュージーランド代表の名選手、ボーデンバレット選手がいました。

結果は31-26でパナソニックが優勝。
福岡選手は前半に見事なトライを決めるなどの活躍を見せました。
ノーサイドの笛が鳴った瞬間の何とも言えない清々しい表情。
「もうラグビーをすることはないんだな。」と思ったそうですが、
「やりたいことは全てやり切れた。何一つ悔いはない。感謝しかありません。」と
爽やかな笑顔で語りました。
「怪我をした時は手術をして欲しいので、医者としてスキルアップして欲しい。」
「彼に治療してもらう日が来るかもしれない。そこまで僕はラグビーを続けたい。」
「チームドクターになってくれたらいいな。誰よりも速く怪我した選手のところに駆けつけてくれるでしょう。」
と、周囲から愛される福岡選手の人間味が感じられるチームメイトからの言葉。

患者さんに寄り添える医者になりたい。
そう語った福岡選手。
きっと周囲から応援され、多くの患者さんを救う医者になるのではないでしょうか。
福岡選手の今後が楽しみです。

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代表合宿でも勉強を欠かさず、医学部に合格したその努力。
東京のキャンパスでの勉学と、群馬の練習場との行き来という過酷な条件も乗り越えて、
最後の最後に日本一に輝く。
選手としては絶頂とも言えるタイミングでの引退。
まだまだプレーを見たい、と思うのは私だけではないはずです。

私自身も社会人人生が長くなってきましたが、
ただ漫然と日々過ごすのではなく、終わりを決めてやり切ること。
福岡選手の清々しい表情を見て、やり切るとはどういうことか、
を改めて実感させられました。

期限のない仕事はうやむやになり忘れ去られることもあります。
と考えると、無期雇用という期限のない雇用もまた、
惰性を生み出す原因かもしれない、と考えた決勝戦でした。