第152回 「あの人も言ってる」を信じてはいけない理由
2024/04/01
多くの社員さんの話を聞いている中で、よく聞くのが
「あの人も言ってます」
という言葉。
ご自身の主張があって、それの裏付けとして「先輩も言ってます。」「リーダーも同じこと言ってます。」などと、自分よりも少し権威のある人を引き合いに出すのです。
例えば、社長や部長など上の人たちへの不平不満を言う時に、自分の主張を述べた後、言うことが多いように感じます。
「誰々も言ってる」この言葉、聞いたことありませんか?
2つの心理
まず、こういうことを言う人の心理としては、2つあります。
一つは、自分に自信がない。
だから他の人も同じ意見だと言って正当化を強化しようとする場合。
もう一つは、自分の主張(正義)が、どれだけ『正しいか』を理解してほしい場合です。
この「誰々も言ってる」と言う言葉は信じてはいけません。
鵜呑みにすると大変なことになります。
(もちろん、この記事を読んでくださっている方は、大丈夫かと思いますが)
なぜなら、もし本当に『誰か』が、その人と同じようなことを話していたとしても、その人が『同じ意図』で話しているかどうかは分かりません。
人は自分に都合よく解釈しようとする習性がありますから、ちょっと似たようなことを言っているだけで、意図は全く違っても「わぁ〜あの人も同じ意見なんだ!」と捉えてしまう場合があります。
信じてはいけない理由
また、もっと怖いのは、話に『うんうん』と頷いたり「そうだったんだね」と共感するだけで、
「あぁ、私をわかってくれた!」と、思うくらいならいいのですが。
「あぁ、私と同じ意見なんだ!」と拡大解釈してしまう人が割といるんです。
頷いただけで、ですよ?共感して聞いてあげただけで、ですよ?
怖いですよね(笑)
だから、この「誰々も言ってる」と言う言葉は信じてはいけません。
鵜呑みにすると大変なことになるんです。
そして・・・
言いたい人は、言っていただいて問題ありません。
これを言うと、上記に書いたような「あぁ、自信がないんだな」「あぁ、正当化したいんだな」と言うバロメーターになるからです。
言葉って、その人の『あり方』が透けて見えます。
だから「誰々も言ってる」と言わないようにしましょう、なんて対処療法的なルールは全く必要なく、自由発言が一番です。
鵜呑みにせず、観察すれば、いろんな情報をGETできます。
すると、人間観察がとっても面白くなります。
「誰々も言ってる」が言えるくらいの環境が大事
不平不満が溜まっている社員が『自由に発言を安心してできる』と言うことが一番大切。
その不平不満をありのまま聞きつつ、でも全く鵜呑みにせず。
冷静に組織の状況を判断すればいいだけです。
現場にいる社員さんたちが、たくさんの情報を持っているので、どんどん自由に話していただきたいんです。
社員さんたちは、それぞれの主観で、好き勝手話します(笑)
その素材を分析して見極めること。
私は、それが面白くて仕方がありません。
だから社員さんの不平不満も何時間聞いても苦になりません。
そして、だから、私が一番
「星さんもそう言っていた!」
と使われてしまう可能性大かもしれませんね(笑)
全然構いません。
人間ってそういうもの。
本当に人間っておもしろすぎます。
そんな社員さんたちのおかげで、自走組織にどんどん育っていきます。
ありがたい・・・。
と言うことで、今回は、
「誰々も言ってる」と言う言葉は信じてはいけません。
と言うお話でした。
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