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加倉井 正和

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第208回 師走れ

2024/12/03

今年も残り1か月あまり。
まだ12月らしくない日もありますが、暦的には間違いなく12月「師走」です。

暦といえば、1872(明治5)年にそれまでの「太陰暦」に変わり、「太陽暦」が採用されました。
それにより、「明治5(1872)年12月3日」→「明治6(1873)年1月1日」となりました。
日本はこの太陽暦への改暦によって、グレゴリオ暦を採用している多くの諸外国と外交上の足並みを揃えられるようになりました。

12月を「師走」というのは旧暦(太陰暦)の呼び名で、「和風月名」という月の呼び名があります。
起源は日本最古の書籍『日本書紀』に四月(うげつ)二月(きさらぎ)と訓読みが書かれているそうです。

《和風月名》
1月:睦月(むつき)
2月:如月(きさらぎ)
3月:弥生(やよい)
4月:卯月(うづき)
5月:皐月(さつき)
6月:水無月(みなふみ)
7月:文月(ふみづき)
8月:葉月(はづき)
9月:長月(ながつき)
10月:神無月(かんなづき)
11月:霜月(しもつき)
12月:師走(しわす)

旧暦時の呼び名なので、1か月ぐらい季節感がずれています。
現代でも、季節がずれている感もありますが。

今月の「師走」という言葉の由来には数々の説があります。
最も一般的に知られている説は「師馳す」から来たとされています。

師走の「師」とは僧侶(寺子屋の先生でもありました)のことで、12月には僧侶が各家庭を訪れ、その家の方々の罪科(つみとが)を滅し、新しいお札を檀家の皆様へお配りことが一般的な行事として行われていました。

そのため、普段はお寺で修業をしている僧侶がこの時期だけは、あわただしく東西を馳せていました。
僧侶が走り回る様子を表す様子を、時代と共に転じて”走る”という字が充てられ、「師走」となったと言われています。

今年中にやらねばならないこと、やっておきたいこと。
し忘れないようにしてくださいね。
師走だけに。

今年もありがとうございました。
(まだ今年のコラムは続きます)