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高松 秀樹

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第148回:冠を手放す

2023/10/14

1881年にイギリス人実業家「E.H.ハンター氏」が創業した「大阪鉄工所」は、1936年に「日立製作所」の傘下に入り、社名を「日立造船」に変更しました。

その後、財閥解体で日立グループから離脱し、現在は「ごみ焼却施設の建設」などを手がけていますが、2024年10月1日から社名を「カナデビア」に変更すると発表しました。

社長の三野氏によると「カナデビア」とは、日本語の「奏でる」と、ラテン語で「道」を意味する単語を組み合わせた造語のようで、「ハーモニーを奏でるように人類と自然に調和をもたらす新しい道を切り開いていく」という意味を込めたとのこと。

2002年に造船事業を切り離したため、以降は、社名と事業が乖離していたようで、「事業実態に合わない社名を変更し、新しい企業ブランドを構築したい」と意気込んでいます。

これまでの経営過程では、「杜仲茶」の製造・販売や、旅行予約webサイト「旅の窓口」の運営などを手がけ、杜仲茶は、「小林製薬」へ、旅の窓口は「楽天(現・楽天トラベル)」へ事業売却するなど、新サービスにトライすることは苦手ではなさそうです。

かつては「日立」の冠をつけることに憧れを抱く方も多かった時代が存在していましたが、それも大きく変容しています。

新たな社名での旅立ち。

今後どんなブランドへと成長していくのか楽しみですね。