1984年、パリとロンドンを結ぶ飛行機の中で、その後数十年間にわたって誰もが憧れるオブジェのひとつが誕生したのは、有名な話。
イギリス人女優「ジェーン・バーキン」が機内で隣り合わせたのは、エルメスの会長(1978年~2006年)「ジャン=ルイ・デュマ」でした。とあるきっかけから、彼女は母親になったばかりの自分のニーズを満たすようなバッグがないとこぼし、そこから「バーキン」が誕生したのです。
翻って、今、英国を中心に海外で「ミレニアル・バーキン」と話題になっている「バッグ」があることをご存知でしょうか。
「ユニクロ」の「ラウンドミニショルダーバッグ」が、そのように名付けられ、売れに売れているのです。
2021年4月の発売から順調に売れていたようですが、22年4月の英国インフルエンサーによるSNS投稿がきっかけとなり、大ブレイクに繋がったとのこと。
「LVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)グループ」が世界展開するファッション検索エンジン「Lyst」の2億人以上による検索データを基にした、23年第1四半期のファッショントレンドで「最もホットなアイテムのランキング」の1位にも選ばれているのです。
それこそLVMHグループ傘下のハイブランドのバッグなどは、年々、ロゴが巨大化させ、ブランド名を「これでもか!」と強調するようになってきています。その上、価格も上昇しまくっている。。
「ユニクロ」の「ラウンドミニショルダーバッグ」の人気は、これらいきすぎた「ブランド強調高級バッグ」への反動なのかもしれませんね。
「令和のバーキン」などともてはやされているようですが、バーキンをバーキンたらしめていたのは、誰もが分かるそのデザインと「バッグの女王」に相応しい超高価格。
令和のバッグに求められるものは、シンプルなデザインと機能性という原点回帰なのでしょうか。
150万のバッグを凌駕する「1500円バッグ」の快進撃から目が離せませんね!