コロナ禍で開催された春の選抜高校野球。
1回戦最後の試合、中京大中京高校と専大松戸高校の対戦は、
終盤まで両投手の好投で0-0で進んだ息詰まる投手戦でした。
そして迎えた7回裏、中京大中京高校の攻撃は2死2塁。
打球は低く鋭いライナーでレフトの前へ。
専大松戸の吉岡選手は勢いよく前へダイビングしたものの捕球できず、
ボールはフェンス前まで無情にも転がり、ランニングホームラン。
これが決勝点となりました。
この場面。
飛び込まずに打球処理していればホームでアウトにできたかもしれません。
また当たりが良かったのでランナーがホームに突っ込めなかったかもしれません。
またアウトにできなくても1点で済んだかもしれません。
9回表の専大松戸の最後の攻撃。
ベンチの一番前に立ち、大きな声で味方選手を鼓舞する吉岡選手がいました。
「頼む。」「頼む。」と一球ごとに涙を拭いながら必死に声を送りましたが、
最後の打者が見逃し三振に終わり、専大松戸高校は敗退しました。
試合後、専大松戸の持丸監督は、「後悔はない。吉岡は悔しかったでしょうね。」とにこやかに話されました。
好投したエースの深沢選手も「攻めたプレー。吉岡のプレーに悔いはありません。」とはっきり答えていました。
キャッチしていれば好プレー。勝負を分つのはほんの紙一重。
吉岡選手はじめ専大松戸高校にはまだ夏があります。
また甲子園に戻ってきて欲しいと思えるナイスゲームでした。
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約30年前の高校最後の夏の大会。
私も紙一重でチャレンジできなかったプレーがあります。
未だにその場面は脳裏にくっきりと思い出せます。
チャレンジした吉岡選手とチャレンジできなかった私。
仕事においても判断や決断を求められますが、
スポーツの世界よりも長い時間軸と、幅広い選択肢で、
挽回したり、取り戻すことも可能です。
ただスポーツの場面ほど紙一重の決断を求められるケースは
仕事ではそれほど多くないかもしれないですね。
そうであればチャレンジする勇気を持って前進したいと思います。