サッカーワールドカップカタール大会。
日本代表は初戦となるドイツ戦で歴史的勝利を飾りました。
世界ランク11位のドイツと24位の日本。
専門家の多くの方がドイツの勝利を予想していましたが、
最終的に2-1の逆転勝利で、ドーハの奇跡と呼ばれる勝利を飾りました。
序盤は日本もいい形を作り、あと一歩で先制点というシーンもありましたが、
自力に勝るドイツの圧倒的な攻撃力に自陣に押し込まれ、
一方的な展開となる中、GK権田選手の与えたPKで先制を許しました。
ボール支配率80%とドイツの攻撃を凌ぐのがやっとという前半。
多くの日本サポーターが初戦敗退の想像をしていたのではないでしょうか。
ハーフタイムにチームでどんな話があったのかはわかりませんが、
前半の課題を振り返り、後半に向けてプラン変更しました。
堅守速攻、前線からのプレスという日本の持ち味を発揮するために、
監督はシステムの変更を行い、役割の明確化と戦い方の再定義を行い、
明確に「逆転する」というメッセージを発信しました。
次々と攻撃的な選手を投入し、ある程度のボール支配は念頭に、
前線から積極的にプレッシャーをかけ、
後半に入り日本もボールを動かせるようになりました。
そして全選手の粘り、サブの選手、スタッフを含めたチームの一体感を発揮。
交替で入った堂安選手、浅野選手の得点で見事に逆転。
終盤のドイツの猛攻を集中して守り切り、歴史的な勝利を飾りました。
ボールを圧倒的に支配され、奪いどころも明確にならず、
ほぼ自陣に押し込まれ混乱してもおかしくない状態で耐えた前半。
実際に戦う選手たちもゲームの中で修正するのが難しかったでしょう。
その状況をシステム変更で役割の明確化を行い、
逆転するという強い意志を示したベンチワーク。
誰一人サボることなく走り続け一丸となって果たした逆転勝利。
この決戦に向け、様々な戦い方のシミュレーションを行い、
綿密な準備をしてきた日本代表。
プランAが崩れてもプランB、Cと用意し、慌てず自分たちを取り戻す。
勝利、仲間、監督の采配を信じて果たした歴史的勝利は、
さらにチームの一体感を増すでしょうし、今後の期待も膨らみます。
試合後のインタビューでは勝利を喜びつつ、自分たちはまだ何も得ていないと、
次の試合に向けて気持ちを切り替える様子も見れました。
勝って兜の緒を締める。
予選残り2試合でまずは決勝トーナメント進出を決めないことには、
ドイツ戦の勝利も意味がなくなります。
ドイツ戦に向かうまでのチームの持っていき方、
そして今後のチームマネジメントは、経営において必ず役立つものだと思います。
今後の日本代表の動きをさらに注視したいと思います。