HACHIDORI NO HANE(ハチドリのはね)HPトップ

塩崎 俊樹

ホーム > 塩崎 俊樹 > 記事一覧 > 【第77回講座】話すな!聴け!

【第77回講座】話すな!聴け!

2022/06/02

話すな!聴け!
一見するとキツイ言葉に見えるこの言葉は、マネジメントの生みの親であるドラッカー教授がリーダーに最も伝えたい言葉の一つです。
人が動く為には、話すより聴くことが大切であることをドラッカー教授は伝えています。
それくらいリーダーの人は、部下の話を聴くよりも、自分の考えや意見を話すことが多いのです。

人は意思と感情を持っている

この言葉の奥にあるマネジメントの原理原則は、人には意思があり感情があることです。
人を雇うと手だけでなく心がついてきた。ドラッカー教授の有名な言葉の一つであるこの言葉も、人を雇うと必ず手だけでなくその人の心が付いてくることを受け止める必要があることを述べています。

その奥には、リーダーがいくら部下に物事を伝えても、リーダーの考えている通りには伝わらないことを意味しています。
むしろリーダーが伝えたいことと真逆のことが伝わる可能性があります。
もしリーダーが思うように伝えたいことを伝えたい場合はロボットやコンピューターを相手にする必要があります。
しかし、飲食店の現場では、配膳ロボットが最近普及し始めていますが、まだまだ飲食店全体の数%にしか普及していません。

ほとんどが対人に対して、伝えたいことがある飲食店の現場。
そこでリーダーが部下に思い通りに動かそうとするのは至難の業であるとみています。

聴くことで相手との信頼が生まれる

リーダーの言葉で部下が動くようになる最も効果的な状態は、リーダーに対する信頼が生まれていることです。
リーダーのAさんが言うなら聴きますよ。といった信頼が生まれていると、部下はリーダーが伝えようとしていることを自ら理解して、行動に移し、報告して安心を届けようとします。
しかし、リーダーに対する信頼がない状態で、伝えることばかりしていると、部下の人は話を聴かないどころか、だんだん一緒にいることさえ嫌になり、辞めていく可能性があります。

部下がリーダーに求めていることは、まず私を理解して下さいという気持ちです。
リーダーは私のことをわかってくれている、私の視点で考えてくれている。
そういった心が通じるくらいまで、相手に信頼が生まれる為には、リーダーが伝えたいことを伝えることに力を入れるのではなく、まずは聴くことに集中していくことが大切です。

信頼があれば人は動く!そして凄い力を発揮することができます。
では聴くをできるようにする為には、どんな技術が必要になるのでしょうか?
それは次回の記事の中でお話してきます。
まずは相手のことを知ることを意識して聴くを意識することを大切にしてみてくださいね。

☆今日の質問☆
あなたは部下と対話をする際、話すことと聴くことどちらにより力を入れていますか?