HACHIDORI NO HANE(ハチドリのはね)HPトップ

岩田 徹

ホーム > 岩田 徹 > 記事一覧 > 第76回 オシムさん

第76回 オシムさん

2022/05/27

チーム発足時に中村俊輔選手、中田英寿選手、
小野伸二選手、稲本潤一選手の黄金のカルテットを起用し、
注目を集めたサッカー日本代表ジーコジャパン。

アジア予選を突破し期待されて挑んだドイツワールドカップ。
予選リーグ初戦のオーストラリア戦で先制し終盤までリードしながら、
後半残り10分間で3失点を喫し敗退。
第2戦もチャンスで決めきれず0-0のドロー。最終戦はブラジルに1-4で敗北。
大きな期待を背負ったチームだっただけに、このままでは世界では勝てない。
と失意の中にあった日本代表チーム。
単なるスポーツ愛好家の私でさえ落ち込むほどの敗北でした。

その後代表監督に選ばれたのが、
当時ジェフユナイテッド千葉を率いていたイビチャオシムさん。
日本の特徴を理解し、日本人の可能性を信じ、世界で戦えるサッカーへ導きました。
メディアで伝えられる言葉、試合から感じる可能性。
見ているファンも楽しめるサッカーを展開されていました。

残念ながら先日80年の生涯を閉じられましたが、
オシムさんが残された数々の言葉は、サッカーのみならず、
人生そのものに通じるものがあります。

「限界には限界はない。限界を超えれば次の限界が生まれる。」
「ピッチで指示を待ち続けていたら、試合には負けてしまう。」
「肉離れ?ライオンに襲われた野ウサギが逃げ出す時に肉離れしますか?
準備が足りないのです。」
「奇跡と言っても自然に起きるわけではない。」
「世界基準があっても日本は誰の真似もしない方がいい。他の国にないものを持っている。
俊敏性、積極的な攻撃、高い技術。でも、教育の段階から自由に判断することを許されていない。」

日本サッカーを前進させたオシムさんのご冥福をお祈り申し上げます。

〜中小企業の採用・育成のヒント〜

1球1球サインを出し、細かく指示し、
着実にプレーを実行していくことで成果を挙げさせる野球型経営から、
その時々に変化する状況、相手との関係性に応じて、
ピッチにいる選手が判断し打開して成果を出すサッカー型経営へと
時代は変化しているように感じます。

どちらにおいても、個性を理解し、伸ばし育て、その個を有機的に結び付けて、
チームとして最高のパフォーマンスを導き出すのが経営者の仕事です。
オシムさんの言葉から学ぶことは多いですね。