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高松 秀樹

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第72回:鉄道各社の未来

2022/04/30

「JR東海」が、2022年3月期の連結決算を発表しました。
純損益は519億円の赤字となり、2年連続の通期赤字となったようです。

これまで「国鉄民営化以来、廃線がない」と誇っていた同社ですが、コロナ禍の影響による乗客減を避けることはできず、ついに「新幹線一本足打法」とも言われる特殊な収益構造の見直しを突き付けられているようです。

そのように鉄道各社が軒並み苦戦している昨今ですが、先日「JR東日本」が、駅員や運転士という「現場最前線部門」に、これまで本社や支社が担っていた「観光資源の開発」などの一部業務を移管することを発表しました。

10月から来年6月にかけて順次移管するとのことですが、現場部門のスタッフの働き方は、午前中は駅員や運転士として働き、午後は観光資源開発に携わるというような柔軟なスタイルができるようになるようです。

狙いとしては、鉄道利用客ともっとも近い現場で働くスタッフの意見やアイデアを取り入れ、質の高い新サービス、新商品の開発につなげたいのでしょう。

このニュースに、

・ベテラン駅員の地元のおススメの味など、こだわりの情報が上がることが楽しみ!

・中央のデスクワーカーが地方の特選ネタまで知っているワケがない。良い取組みですね

・運転士だからこそ知り得る、列車と風景が美しい絶景スポットなどを紹介してほしい!

など、web上には概ね好意的なコメントが多くあがっていますが、

・実際は、運行本数が減ったことで、運転士に余計な仕事を押し付けているだけでは?

・「現場経験が豊富なんだから、良い企画を考えて、もっと成果を生み出せよ」なんて本社スタッフがプレッシャーをあたえている絵が容易に浮かんでくる、、

などのネガティブな声ももちろん一定数見受けられます。

今後の鉄道各社の収益作り、組織運営などを想像しながら、連休は鉄道旅にでも出かけてみようと考えているのでした。