採用市場の現実を踏まえて
大手求人広告代理店からの情報によると、今年の9月半ばごろまでは1倍を切っていた求人倍率が、9月半ば以降の緊急事態宣言解除が近づくにつれ一気に高まりました。
10月、11月の最新の求人倍率は、全業種平均で1.7倍に、飲食店では3倍以上になっていました!
さらに中途採用市場は、コロナ前を超える求人倍率になっています。
この求人倍率を踏まえて、飲食業界における採用の難しさと採用を実現していく為に4回にわたって、覚悟を持つことの大切さと応募があった場合の準備についてお話してきました。
今回は新しいスタッフが働き続けたくなる上で望ましい取組みについてお話してきます。
放置しないことが前提
新しいスタッフの採用が決まったら、1人前になるまでスタッフが育つ為の道筋を用意し、その道筋をイメージしながら一歩一歩進んでいくことが大切です。
1人前の基準はお店ごとに違いますが、具体的なゴール地点がどこであり、そのゴールにたどり着くまでにどんな地点を通っていく必要があるのか?
この具体的なイメージが必要になります。
絶対に望ましくないことは、放置しておくことやスタッフ任せにしておくことです。
人は勝手には育ちません。自分の時は放置され、背中を見て自分で努力しろ!と言われて育ってきた経験があったかもしれません。
しかし、それは時代背景そのものが違っている為、すでに過去のものであり、現実の人材育成の視点では全く通用しない状況になっていることを受け止める必要があります。
この一人前のゴールイメージを明確にして、そのプロセスイメージを明確にしておくことは今後とても大切になります。
そのイメージがないと新しいスタッフがすぐにやめてしまう可能性もあります。
選ぶのはあくまでもスタッフ側である。
そのスタッフが新しい職場を選び続ける上で大切なことの一つに安心があります。
この会社なら自分の将来に対して安心が持てるかどうか?がとても大切になります。
ただでさえ不安定な時代になっていく中で、会社がそのスタッフにとっての居場所になる上で前提として必要になるのが安心であるのです。
この会社なら自分の成長や待遇面について安心が持てると感じる仕組みを用意しておく必要があるのです。
次回はこの安心について、さらに掘り下げて考えていきましょう。
☆今日の質問☆
あなたのお店の一人前の基準は何ですか?