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加倉井 正和

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第51回 仕事の才能②

2021/11/30

前回の続きになります。

新入社員が仕事を覚えている最中。
インプットが多くなれば、アウトプットにミスが出がち。
なぜなら、インプットしたものがしっかりと身についてないから。
しっかりと身につくには、反復あるのみ。

だから、たまにしかしない業務などは要注意ですね。
私たちも他人事ではありません。

少し脱線しましたが、
前回最後の新たな問題とは何か。
それは、ミスを隠そうとしたこと。

ミスをしてしまったことで、気分が落ち込む&注意を受ける。
ミスが頻繁に出てくると、心理的に怒られることを避ける為に隠そうと思ったのでしょう。
最終チェックで発見できましたが、隠そうとした行為については強く注意をしました。

今思えば、
ミスのカバー方法が悪かったのか、注意の言葉が悪かったのか、
きっと報告できる環境が整ってなかったから隠そうとしたのかもしれません。

そして数か月が経ち、一通りの業務を教え終わりました。
仕事の覚え始めと同じで、慣れてくるとミスが起きるのが仕事あるある。

小さなミスは指摘程度でこと済みましたが、
とうとう大きなミスが起きてしまいました。

自分たちではどうしようもなく、お客様へ直接迷惑がかかるような事柄で、
上司はもちろん、社内の様々な方々へ影響が出てしまいました。

そんな中、ミスした当人へ
「私はその頃にはできていたことなのに、なぜまだできないの?」
と言ってしまいました。

そんな時に上司から言われた言葉が、
「才能はみな同じ。努力の仕方は人それぞれ。」

ミスをしたくて仕事をしている人はいません。
決して努力をしていない訳ではなく、
覚えるまでの工夫や期間などは人それぞれ違うのだと教えられました。

しかし、その言葉の意味を理解するまでに何年もかかりました。
自分ができてしまっていることで、できない人の気持ちを汲み取ることができなかったのです。

人間は忘れる生き物です。
皆、初めは知りません。
一度知ってしまうと、知らない時のことを忘れてしまいます。
だから知らない人の気持ちに寄り添うことが難しいのかもしれませんね。