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長谷川 満

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第237回 成長する組織への転換は経営方針書(理念・ビジョン・方針)づくりから

2025/06/25

「うちの会社も、上場できたのは“あのとき”がターニングポイントだったと思う」

前職で人事部長を務めていた会社が上場した際、
社長にインタビューしたときの言葉が、
今でも鮮明に残っています。


“あのとき”というのは、
社員数80名を超えたあたりで、
経営方針書をつくったタイミングのこと。


いわゆる「経営理念・ビジョン・行動指針」などを
ひとまとめにしたものでした。


それまで、経営者の頭の中にはビジョンがあっても、
社員にあまり伝わっていない。


現場の判断軸もバラバラ。


そんな状態から脱するために、
「これからどこを目指していくのか」
「何を大切にしていくのか」を言語化して、
社内に明示することに踏み切ったのです。


とはいえ、最初から完璧な経営方針書が
できたわけではありません。


むしろ、他社の経営理念やビジョンを参考にしながら、
“仮置き”でつくってスタートしました。


ここで大切なのは、
最初から緻密に正解を求めないこと。


動きながら、社員の反応を見て、
何度も修正していく中で、
「うちの言葉」になっていく。


まさに、走りながらアップデートするプロセスが、
社内に浸透していく上でのカギだったのです。


そして、何より重要だったのは、
経営方針書を作って終わりにしないこと。


「浸透させる仕組み」をつくることで、
現場の行動が少しずつ変わっていきました。


・朝礼で理念や経営方針などの読み合わせをする

・人事評価制度に理念・行動指針などを紐づける

・定期的に理念や経営方針をテーマにした対話の場を設ける


そんな地道な取り組みを積み重ねた結果、
「社長の想い」が「社員の行動」に
転換されていったのです。


企業が成長するフェーズに入るとき、
何よりも大事なのは組織の軸をつくること。


そしてその起点になるのが、
経営方針書(理念・ビジョン・経営方針)です。


私自身も、「社外人事部長」として
多くの中小企業に関わる中で、
この“軸”づくりを後回しにして、
組織がバラバラになってしまっている会社を
たくさん見てきました。


「理念なんて、あっても現場は動かないよ」
と思っている方こそ、
まずは“仮”でいい。


社員とともに、
言葉を磨いていくプロセスこそが、
社員が腹落ちして動き出す
成長する組織づくりの第一歩になります。



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