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長谷川 満

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第186回 「一生懸命にやること」と「生産性が高いこと」の違い

2024/07/03

ビジネスシーンにおいて
「一生懸命に仕事をする」というのは
評価されるべき点ですが、
「生産性が高い」というのは
また異なる概念です。


これら二つの間には、
重要な違いがあります。


今回は、その違いと
どのようにして生産性を高めるかについて
考えてみたいと思います。


まず、「一生懸命にやる」とは、
努力を惜しまない、
時間をかけてでも
仕事を完成させようとする姿勢を指します。


これは、特に新しい技能を学ぶ際や
未知のプロジェクトに挑む時に
非常に大切です。


しかし、このアプローチが
必ずしも最も効率的であるとは限りません。


例えば、日々行われる業務を
昔からやっていた方法として
「改善」や「工夫」を考えずに
ただやっているだけだと
非効率なことを一生懸命やっている場合があります。


具体的には、
「紙にある1000件のリストをExcelデータにする」
というような仕事があったとして、
もしパソコンに向き合って、
一生懸命に入力をして、
5時間かかったとします。


通常、8時間かかりそうな
仕事だったとしたら、
3時間分の時間削減できたことにはなります。


ただ、今の世の中、
紙のデータをスキャンなどで読み込んで、
それらをExcelのデータ化することができたりします。


このような仕事のやり方をしていけば、
チェックをする時間を含めて、
30分程度で終わるようなものです。


時間をたくさん使えば
良い結果が得られるとは限らないのです。


一方で、「生産性が高い」というのは、
与えられた時間内で
どれだけ多くの成果を出せるか、
すなわち「出力」に焦点を当てた概念です。


これは、単に時間をかけるのではなく、
その時間をいかに効率良く使うかが
鍵となります。


生産性を高めるには、
時間管理技術、
適切なツールの使用、
作業プロセスの最適化などが必要です。


たとえば、タスク管理ツールを使うことで
仕事の優先順位を明確にし、
無駄なく効率的に作業を進めることができます。


また、定期的な休憩を取り入れることで、
集中力を維持し、
総じて高い生産性を保つことが可能です。


生産性の高い働き方をするためには、
自分自身の仕事の進め方を見直し、
何が時間のロスになっているのか、
どの作業に無駄が多いのかを
分析することが重要です。


そして、それを改善するための
具体的な策を講じる必要があります。


これには、適切な技術の導入だけでなく、
仕事のプロセス自体を見直すことも含まれます。


さらに、チームでの作業では
コミュニケーションの改善も
生産性向上に直結します。


情報の共有がスムーズに行われることで、
重複作業の排除や誤解の解消が図られ、
全体としての効率が上がります。


最後に、一生懸命に働くことと
生産性が高い働き方は
必ずしも対立するわけではありません。


一生懸命に努力し、
それを生産性の高い方法で行えば、
最高の結果を期待できるでしょう。


努力と効率をバランス良く組み合わせることが、
ビジネスにおける成功の鍵です。


このように、
「一生懸命にやること」と「生産性が高いこと」は
異なる概念ですが、
両者が融合することで、
より大きな成果が得られることでしょう。


今日からでも、自分の働き方を見直し、
生産性の向上に努めてみてはいかがでしょうか。