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益田 和久

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第11回 これまでのやりかたにとらわれない

2021/05/20

「初めて取引するお客様とは、少なくとも初回は対面でお会いした方がいいですよね?」
 営業系の研修でよく出る質問です。

業種や案件によって風土や慣例も違うので、一概には言えませんが、この1年をみたときに、私(弊社)を含め、業界の仲間内では、初回面談から案件実施までの全てのプロセスを、オンラインで実施した新規のお仕事をいくつもいただいております。

先方のご担当者様からは「いつかは“三次元の益田さん”にお会いしたいですね(笑)」といわれています。
おかげさまで、お仕事も一定の評価をいただき、リピートもご依頼いただいています。
対面でお目にかからなくても、仕事は十分に成立することを実感しています。

一方で、やはり対面でのお打ち合わせに拘るお客さまもいらっしゃいます。
基本的には、お客様のご都合に合わせるようにしていますが、(内容によっては)オンラインでの打ち合わせが可能かどうかの打診はするようにしています。

そして、お打ち合わせに伺ったとき、オンラインでの打ち合わせが対面と差がないことは、啓蒙してくるようにしています。
嫌がられない程度にジャブをいれるわけです(苦笑)

職場内での、オンラインコミュニケーションは、違和感がなくなりましたが、やはり商売となると、スムーズに移行できないところもあるでしょう。

特に新規の場合ですと、最初と最後くらいは直接お尋ねしてご挨拶をすべきではないかとか、人間関係ができていないからオンラインだとこちらの熱量が伝わりづらいとか、何かしらの不安な思いを抱くのも仕方がないと思います。

実際、既存のお客様は、これまで対面で培ってきた信頼関係があるからこそ、オンラインでやりとりできていることも否定できません。

しかし、いつまでもそういったことに囚われていては、次のステージも見えてこないような気がします。
クールビズが始まったときも同じような状況がありました。

お客様とお会いするときはネクタイ着用とか、営業部門だけはクールビズ適用外といった会社もありました。
今はほとんど見かけないと思います。
世の中全体が、クールビズが当たり前、つまりノーマルになったからだと思います。

社会の行動様式が変わろうとするときには、自分の考えや所属する集団(業界)の風土慣習が、大きな妨げとなることがあります。
個人的には、思い切ってスパッと新しい流れに変えたほうがいいとは思いますが、相手があってのことですので、緩やかに変えていくのでもいいかと思います。

お互いが気持ちよく仕事をしていくことは大事にして、最適なコミュニケーションに、少しずつアップデートしていけばよろしいかと思います。

先述の通り、一度も対面でお会いしていないお客さまでも、オンラインでのコミュニケーションを重ねるごとに 確実に信頼関係は高まっていることを感じます。
対面のお客さまの場合、時間を合わせにくいこともあり、結果としてコミュニケーションが手薄になっている場合もあります。

「遠くの親戚より近くの他人」と言いますが「近くの対面よりも遠くのオンライン」というような時代がくるのではないかと思います。

いずれにしても、ニューノーマルに向けて、社会全体が舵を切っているわけですから、そこに乗り遅れないように、自分自身も、また自分の周りの方も アップデートしていかないくてはいけませんね。

今、ワクチン接種が始まっていますが、国民全体が摂取して、よくいう「コロナ禍が収束したとき」に、これからの時代の合理的なコミュニケーションのありかた、またそれに伴う人間関係の築き方が見えてくるような気がします。

でも飲み会は、絶対に対面がいいと思っています(笑)