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塩崎 俊樹

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【第96回講座】「洗い場はしなくていいよ」と言ったら…

2022/10/13

ある居酒屋の店長から相談がありました。

アルバイトスタッフが辞めちゃいました。
洗い場ばかりしていたスタッフにお店が忙しくなった時に「洗い場はしなくていいよ。今はお客様に対応をお願い」と伝えたら、スタッフが「えっ!」という顔をして、その後からスタッフがより動かなくなりました。
さらに、その翌日から体調不良と伝えて、当日欠勤、その翌日から無断欠勤が続き、連絡がつかなくなってしまいました。

洗い場はしなくていいよ
と伝えただけなのに、なぜスタッフの動きが悪くなり、辞めてしまったのか?
考えられることを教えて頂けませんか?

考えられる要因①優先順位の共有不足

お話を聴いていくと、店長の中ではお店が忙しくなってきたら、優先順位は洗い物よりお客様への対応が高まることをわかっていましたが、そのスタッフへの落とし込みは普段からは伝えていなかったそうです。
スタッフは言わなくてもわかると想い、特にそのことへの共有をしてなかったのだそうです。

仕事の優先順位が伝えられていなかったため、そのスタッフからはお店が忙しくなっても、自分がやるべきことは「洗い物が重要」と思っており、自分が思っていた重要なことを否定されたことに不満を感じ、上記のような流れになっていった可能性があると感じました。

考えられる要因②スタッフとの信頼不足

お話を聴いていくと、スタッフと普段からコミュニケーションが取れていなかったそうです。

店長との年齢差は20歳くらいあり、若いスタッフに対してどう接したらいいかがわからない為、仕事のこと以外は話をしていなかったそうです。
その結果、仕事に対する意識はとても低く、こちらが色々伝えても、日ごろから伝わらない状態が続いていて悩んでいました。
そういった中で、上記の洗い物に対する伝達がありました。
それまで溜まっていた指示に対する不満が爆発して上記のような結果になった可能性があると感じました。

考えられる要因③お店のビジョンの共有不足

お話を聴いていくと、スタッフに対してお店のビジョンや大切にしたいことといったお店に対する想いや仕事の想いについて、スタッフに伝えたことがなかったそうです。
お店に対する想いの共有ができていなかったため、店長が「洗い場をしなくていい、お客様を優先して」といったこと自体の意味がわからないまま、自分の仕事を否定されたと捉えた可能性が高いこともわかりました。

ほかにも考えられる要因はありました。
色々な要因を見てきましたが、今の若いスタッフの働く環境=仕事に対する意識や考え方の違いに対する理解不足とスタッフの離職予防に対する知識不足が大きな要因の一つであると感じました。
時代と共に世代ごとに働くスタッフの考え方や価値観、余裕も変わってきていますね。
そういった中で、今回のような事態が発生しないようにするためには、チーム作りに対する考え方を知るとともに、今の若い世代の人たちの価値観や考え方、その理由背景についてこちらから知っていくことが重要であると捉えています。

スタッフが辞める、不快感を覚える、そういったことには、必ずこちら側に原因があります。
その視点を大切に、スタッフへの向き合いを大切にしてくださいね。
上記のようなことがあり、どう対応したらいいのか?わからない時は、気軽に声をかけてくださいね。

今日も最期まで御覧頂きありがとうございました。

☆今日の質問☆
あなたのお店のスタッフは、どんなことを大切にお店で働いていますか?

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