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第11回 そのオンライン、効果的ですか?

2021/02/25

型の役割を見極める

前回、いつも通りの“型”から脱却してみましょうという話を書きました。
本来は型を修め、それを自由に使いこなし、さらに新しいものを生み出していく段階へと続いていきます。

漫画『鬼滅の刃』でも、主人公・竈門炭治郎や柱と呼ばれる強者たちは、師匠から学んだ型を踏襲しつつ、自分だけの技を編み出していましたよね。
いわゆる「守破離」という考え方です。

オンラインの教育や研修が一気に広まってきていますが、まだ対面で培った“型”をオンラインにも当てはめようとしている「守」のものが多い印象です。

例えば、まずは自己紹介からという型。
各自が映る画面の下に名前が出ているのに必要でしょうか?
オンラインは対面よりも疲れが溜まりやすいのに、互いの細かい人となりを知ることに貴重な時間を割くのでしょうか?

これまで対面で自己紹介やアイスブレークが担っていきた役割を理解した上で、既存の方を「破」り、オンラインならではの構成を新しくつくっていく必要があります。

同じことをしているはずが…

もう1つ例をご紹介しましょう。

対面でグループディスカッションをする場合、意見を模造紙や付箋に書いていくという方法がよく用いられます。
漢字の書き取り練習でもそうですが、実際に文字の形に手を動かして書くことで思考が整理されやすく、記憶にも残りやすくなるからです。

これをオンラインで再現しようとすると、基本的にはタイピングで書いていくことになります。
「鴨」という字を書くとすると、手書きだと16画手が動くところを、タイピングするとk,a,m,oという4つのアルファベットを打って変換キーを押すだけです。

さらに、日本語で思考したことをヘボン式ローマ字に変換してタイプするという手間がかかるため、余計に脳が疲れます。

つまり、オンライン上での書く作業は、「記録」の意味はあっても参加者の「記憶」に残る手段ではなくなってしまうのです。

「書く」こと1つとっても、対面とオンラインではその効果は違います。
対面で上手くいっていたことをオンラインでもそのままでいいだろうと使うのではなく、本来狙っていた効果が得られるか十分に検討してオンライン版をデザインしてみましょう。