第68回 面接時に同情して入社させると大変なことに!
2022/08/01
よく聞くんです。面接時に、
「そんな大変なことがあったんですね。うちは大丈夫ですよ。」
と言うような会話があって、入社させてしまうこと。
そんな大変なこと・・・とは、例えば、
・上司は認めてくれていたけれど、それを先輩に僻まれて理不尽ないじめにあっていた。
・タイムカードは定時打点していたけれど毎日深夜まで働いていた。
・上司が鬱になってしまい、仕事が回らなくなった。
などなど。
本人には問題がないどころか戦力社員だった、にもかかわらず云々・・・
こんな話を鵜呑みにして、
「そんな大変なことがあったんですね。うちは大丈夫ですよ。」
なんて入社させてしまうと、大変ことになる場合があります。
前職の環境を悪くいう人は、新しい職場でも同じように悪く言って辞めていくからです。
もちろん全員ではないのですが、確率は高いんです。
なぜなら理由は2つあります。
①他者のせいにする思考だから
②自身のパターンに気づかない限り繰り返すから
1つづつ説明します。
①他者のせいにする思考だから
仮に、本当に前職の環境(人や条件、環境など)に、問題があったとしても。
『環境や他者のせいにする思考』の持ち主は、環境や人を変えても、同じ思考パターンで考えます。
問題のある環境や人だとしても、その中で『自分に何ができるか?自分がどうしたいのか?』など、自分主体の思考を持っていれば、前職を悪く言うことはしないでしょう。
例えば、
「前職では◯◯のチャレンジができなかった。どうしても◯◯にチャレンジしたくて応募しました!」
「実は得意なのは◯◯です。自分の得意なことで貢献したいと思って応募しました!」
など、自分軸で語れるはずなのです。どんな環境であったとしても。
だから・・・
誰か、何か、を悪く言う。(他者のせいにする)
この思考を持っている、と言うことそのものが危険信号。
ましてや、面接でそれを言ってしまう人に同情するのはとても危ない・・・と思いませんか?
②自身のパターンに気づかない限り繰り返すから
人を変え、場所を変え、環境を変えても、いつも同じような人間関係の問題で悩む人、いませんか?
「人や環境ではなく、自分に課題があるのだ!」と言うことに本人が気づかない限り、その問題パターンを繰り返してしまうのです。
例えば、いつも人に対して『敵か味方か』と言う風に捉えてしまうパターンを本人が持っていたら、どんなにいい環境に移ったとしても『敵』が現れて、その敵と戦うことになります。
その敵は心の中の『敵か味方か』と言う捉え方が作り出しているものです。
逆に、本当に意地悪な人がいたとしても、心の中で「いろんな人がいて面白いな!」と捉えて、自分らしく振る舞っていると、意地悪されなくなります。(←私の体験談です)
さらに、みんなが応援し合う環境だと、本当に意地悪な人がいても、その人は周りに影響されて意地悪な人じゃなくなるか、もしくは居心地悪くなって自然といなくなります。
他にも、
「男の人は信用できない!」
「会社は社員に理不尽を押し付けるものだ」
「どんなに頑張ってもどうせ認められない」
「私は被害者」
などなど、
本当に多くの・・・人間関係を悪くする思考パターンがあります。
これらの思考パターンは、本人は無意識なので、いつも「また変な上司にあたっちゃった」などと他者のせいにしてしまい、永遠に繰り返してしまうのです。
どこかで気づけば、このループはぴたりと止みます。
問題は自分の思考パターン。
そこに気づいていない人を・・・
話に同情して「うちは大丈夫ですよ!」と入社させてしまうと、思考パターンが発動されて、大変なことになるわけです。
某企業では、入社3ヶ月で、関係性のよかった部署が険悪になり、元々いた戦力社員が辞めてしまうと言う事態にまでなったことがあります。
ものすごいリスクなのです。
ただ、そう言う人材は、面接時に、
本当に仕事ができそうな、即戦力になりそうな『良い人材』ぽく見える、そんな人が多いんですよ。
「いい人が入社してくれた!」と喜んでいたのに・・・と言うパターン、何度も見てきました。
そんな人材が、モンスター社員になるのか戦力社員になるのかの見極めは難しいかもしれませんが、少なくても面接時に、前職や他者を悪く言う人には、本当に気をつけてくださいね!!