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金山 正明

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第82回 この人に聞く!~人・組織が羽ばたく時~

2022/07/24

日本FLOW株式会社 代表取締役社長/CEO 半戸 祐次様(其の2)

今回の対談は、日本FLOW株式会社 代表取締役社長/CEOの半戸 祐次様にご協力頂きました。
日本FLOW株式会社様は、「Tech for Good」の理念を基に、革新的なビジネスモデルを通じて、障がい者を業界に必要な人材に育成し事業展開をされております。
ビジネスと社会貢献の両方を兼ね備える社会的企業として、AIデータサービスおよびBIM統合サービスを提供する会社です。
現在は二つの拠点、台湾本社と日本支社を持ち、アジア諸国に向けて商界や社会での影響力を拡大し続けています。
今回は日本FLOW株式会社創業前のキャリアについて半戸様に伺います。

※日本FLOW株式会社の理念についてはこちらをご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=AaoeQ2CF4zE

金山:先週は、日本FLOW株式会社の創業ストーリーを伺いましたが、創業前はどのようなキャリアを歩んでこられたんでしょうか。

リコー入社とマイクロソフトとの出会い

まず私は日本大学商学部を卒業しまして、株式会社リコーの営業販社、当時のリコー情報システムという会社に入社しました。
自分自身はずっとパソコンに興味があったのですが、ただ配属先はパソコンじゃなく当時オフコン(オフィスコンピューターの略)と呼ばれるものを扱う部署に配属されたんです。
希望とは違う部署だったのですが、配属されたからには目一杯やるぞと意気込んで、同期の中で初受注が一番最後だったんですけど、一番大きな金額の受注を頂けたんです。
結果その年には、全国のオールリコーの新人の中で、最優秀新人賞を頂きました。

それから4年間はオフコン部隊でやっていたのですが、5年目にパソコン事業の方に移させて頂いたんです。
そこで出会ったのが、マイクロソフトのWindows3.0だったんです。これは今までの概念を覆すなと思いましたね。
それからマイクロソフトに興味をもって、WindowsとWord、Excelが一つになっていれば怖いものなしだなと、お客さんにどんどん提案して販売をしていったんです。

ある時Word、Excelの販売方法に対して、もっとうまくお客様提案できないかとマイクロソフトに問い合わせをしたんです。
よくあるセールスマニュアルみたいなものはマイクロソフトで持っていないのかと問い合わせると、「そんなものはありません。(ガチャっ)」と電話を切られてしまったんです。
その対応が頭にきたので、マイクロソフトに乗り込んだんです。
「あなたたちはメーカーかもしれないけど、売る立場のことを考えずに物だけ作れば良いんですか。」と話しをしたところ、当時常務だった方の目に留まり対応してくれたんです。

そして話をする中で、私が提案したんです。
売ってる立場のことを良く分かっている僕がセールスマニュアルや販売に必要な仕組みをつくりますよと。
すると、常務から面白いから来いと。これがきっかけでマイクロソフトに転職をすることになったんです。

金山:そんなことがあるんですね!
リコーさん側から引き止められましたよね?

止められましたね。
止められた理由が二つありまして、一つが一応トップセールスでしたので、リコー側からは引き抜きやがってと。
そしてもう一つは、ちょうどそのタイミングでリコーとマイクロソフトが販売提携をして、リコーのメンバーがマイクロソフトに出向して販売協力をするジョイントセールスチームができたんです。
私はジョイントセールスチームではなかったのですが、ジョイントセールスチームのルールとしては絶対に引き抜かないという話しだったそうです。

それで両社がもめまして、私がマイクロソフトに入社するのが5カ月遅れましたね。
ただ最終的に私がずっとパソコンをやりたいということはリコー側も理解していましたし、マイクロソフトからオファー頂いている給与に関しても開示をして納得してもらいました。

マイクロソフトでの軌跡

マイクロソフトでは、チャネルマーケティングという、販売店支援のようなことをやらして頂いたのですが、もともとリコーで営業しかやってこなかったのでその点を見抜かれて、すぐに外販営業という部隊に移動になったんです。
流通会社とかメインで販売をしてくれている会社さんの支援部隊ですね。
大塚商会さんを担当させて頂きました。

それから歴史的な事象になったWindows95の発売が11月にありまして、当時お祭り騒ぎで人も足りていなかったので、量販店部隊だけど手伝ってくれと言われまして、当時秋葉原にあった山本無線の店頭販売の担当としてお手伝いしたんです。
そこでの活躍が量販店部隊の上司の目に留まりまして量販店部隊に移動になったんです。
当時一番シェアの高かった秋葉原のエリアマネージャーをさせて頂きました。

まだまだ一太郎のシェアが高い時代でしたが、Wordが初めてシェア51%を達成した時は、担当していたソフマップさんの壁面前面に「シェアNo.1 Microsoft Word!」と垂れ幕を飾りましたね。
その後は、カメラ量販店さんの支援で新宿のエリアマネージャーをしたり、4年、5年ほど量販店さんの支援をさせて頂きました。

それからはマーケの方に戻りたいという気持ちもあって、今度は量販店向けのマーケティングチームに移動することになったんです。
そこでは、店頭ポスターや棚の準備など、POPづくりを担当しました。
今量販店に行くとよくあるマウスのサンプルってあるじゃないですか。
あれ実は、日本で最初にはじめたのが私なんです。
マウスって触らないと分からないじゃないですか。
それでサンプルを量販店に置くという施策を進めたんです。
それと、量販店の棚って120cmスパンでできているんですね。
なので、120cm幅ぴたりと合わせて台をつくるとその棚全て占領できるんですよ。
新しい製品が出るたびに製品を入れ替えてその棚のスペースを奪われないようにしたんです。
これが米国の本社の目にも留まって、仕様書とかすべて送ってくれと言われまして、そこから全世界に広がっていったんです。

その後はXboxが2002年2月22日に発売されるんですが、当時外部から人材を集めてきたという経緯もあって、Xbox事業部にマイクロソフトの文化が浸透していないという課題があったんですね。
そこに対して私に白羽の矢が立ちまして、そこで3年間セールスを担当しました。その後はWindowsに戻りまして、大きな中堅中小企業に対して直接マイクロソフトがアプローチして導入が決定したら販売店へつなぐというハイタッチセールスを担当しました。
ハイタッチセールスで部長代理までさせて頂いて、その時点でマイクロソフト歴が22年になりましたので、そろそろリタイアをして別のことをと思い退職したんです。

思いもよらない入院

在職中はあまりにも多忙で家族サービスがほとんどできていなかったことから、退職から6か月間は何もしないぞと決めていたのですが、その期間中にヘルニアになってしまいまして手術をすることになったんです。
結果的に2カ月間入院することになりまして、入院中時間はあったのでパソコンを持ち込んでWifiつないで、ベッドの上で色々やっていたのですが、その時マイクロソフト時代の仲間から一通のメールがあったんですよ。

見ると、ワークスモバイルジャパンという会社に転職したとの事でした。
調べたところLINEの関連会社で、LINE WORKSを展開している会社だったんですが、ビジネスチャットに興味があったので調べていたところ、社長もマーケティングの部長も元マイクロソフトの同僚だったということもあってメールをしたんです。
すると営業を募集しているとの事だったので、面接をして頂いてワークスモバイルジャパンに転職が決まったんです。
それからは、営業部長として仕事はしていたのですが、ちょうど2年がたった頃に先日お話しさせて頂いたスティーブとの出会いがあったんです。

金山:なるほど。
マイクロソフト時代の繋がりって大きいですね!
色々とお話し聞かせて頂きありがとうございます。
次週は人生のターニングポイントと今後のビジョンについてお話し聞かせてください。

会社情報

会社名:日本FLOW株式会社
本社:東京都港区北青山2-7-13
HP:https://jp-flow.jp/
事業内容:
・BIM統合サービス
・AIデータサービス