前回の講座の中でお話しました、人事制度を作って、制度がしっかり仕組みに繋がる為には、どんなステップを踏んでいくことが必要なのでしょうか?
それは大きく分けて4つのステップを踏んでいく必要があります。
ステップ1 共感
人事制度を作る取り組みをしていく際、最初に必要なステップは対象とする現場のスタッフ達の共感を得ることです。
現場の人達にこれから人事制度を作っていくこととその目的をスタッフがワクワクする言葉で伝え、共感を得る必要があります。
この最初の共感のステップを越えられるかどうかで人事制度がうまく行くかどうかはほぼ決まります。
それくらいこの共感のステップは重要なステップになります。
言い換えると、それだけ現場のスタッフは人事制度を作ることに対してマイナスイメージを持っている可能性が高いのです。
このマイナスイメージの払しょくと人事制度ができることで自分達にメリットがあることが伝わることが大切です。
ステップ2 プロセスへの参加
人事制度を作ることに対する現場からの共感が得られたら、本部が勝手に作るのではなく、現場を巻き込んで作っていくことが重要です。
その際に効果的な進め方の一つに、公募制による立候補制で人事制度を作るチームを作ることです。
公募制のメリットは自主性が働くことです。
メンバー一人一人が自主的に参加してくれる為、進みやすくなります。
メンバーが集まったら最初にするべきことは、人事制度作りについての知識をインプットしていくことです。
その上で、ミーティングを通じて、作成に取り組んでいきます。この知識の共有がとても大切で、イメージや勘、経験だけでは人事制度を作り上げることはできません。
また色々な基準を決めていく際には、チームメンバーを通じて、現場からの意見の吸い上げも大切になります。
作っているプロセスが共有できていることで、人事制度作りはいよいよ前向きに進み始めていきます。
ステップ3 人事制度の共有と訓練
人事制度が出来上がってきたら、次に行うべきことは全体への共有と運用に向けた知識の共有、トレーニングです。
人事制度は形を作ることがゴールではありません。
できた制度を現場で運用して、その先にある会社やお店の成果に繋げていくことが大切です。
人事制度の現場での運用に向けて大切なことは、現場が内容に共感し、実際に現場で活用できることです。
そのためには、現場も人事制度や決めた内容、基準に対する知識が必要になります。知識を取り入れ、現場で活用して、慣れていくことこそ、大切な運用のステップになります。
ステップ4 検証と改善
人事制度には完成がありません。
一度作り上げても、組織の成長や周辺環境の変化に応じて、変わり続ける必要があるからです。
言い方を変えると、最初の人事制度が出来上がった段階でやっとスタートラインに立つことができたのです。
このスタートラインから成果が生まれる仕組みに育てていくまでがとても長い旅になります。
その長い旅を歩んでいく為には、現場で活用し、活用後に生まれる状況を踏まえた検証と改善が必要になります。
この活用⇒検証⇒改善⇒再活用の繰り返しによって、人事制度がより現場で共感され、運営もしやすいものにしていくことが大切です。
今回は人事制度を作る際の大まかなステップについてお話してきました。
大きく見ると4つですが、各ステップの中には、まだまだ沢山の実践すべきことや目指すべきことがあります。
その点についても今後一歩一歩お話していきます。
まずは、全体の流れのイメージを掴むことからスタートしてみて下さいね。
☆今日の質問☆
あなたは人事制度作りでスタッフの共感を得る為にどのようなことをしますか?