2021/02/07
今回の対談は、株式会社オーダースーツSADA 代表取締役社長の佐田展隆様にご協力頂きました。
ご曽祖父様から代々続く会社の4代目社長として会社を引き継いだ頃のストーリーと会社紹介をお届けいたします。
金山:創業から4代続く会社でオーダースーツをメインに事業を展開されていると伺っております。
具体的にどのような会社なのでしょうか。
日本と中国の2工場で年間14万着のオーダースーツを製造しているメーカーです。
その工場の商品を直接販売する工場直販のお店を日本全国で55店舗展開しております。
工場直販ならではの品質で、お試し税別1万9800円から本格フルオーダースーツをお仕立てしています。
メンズもレディースも同じ値段でということを武器に展開を進めている会社です。
会社としては、昨年11月で97周年を迎えました。創業はちょうど関東大震災直後で、曽祖父がはじめたお店からスタートしてます。当時曽祖父が勤め人として番頭を務めていた神田店が震災によって続けることが困難になりまして、閉店という決定がなされたんです。ただそれではみんなが困る話ですから、自分で資金調達をするので独立させてくださいと言ってはじめたのが事業のスタートですね。
金山:佐田社長が4代目として会社を引き継がれたのはいつ頃なんでしょうか。事業を引き継いだ頃のお話を聞かせてください。
最初に会社を引き継いだのは、2003年ですね。
先代(父)から呼び戻されたのがきっかけです。
父の代では、国内に3工場、中国に1工場を運営する日本で5本の指に入る大手オーダースーツ専門メーカーでした。
大手百貨店そごうさんとの取引をはじめて、売り上げを伸ばしてきたのですが、バブル崩壊後の景気低迷が続く中そごうさんが民事再生法適用を受け、当時の佐田はほぼ連鎖倒産状態でした。
入社当時売上22億に対して有利子負債が25億円、そんな中で呼び戻されたので、すぐに改革に入る必要がありました。
改革に入るというよりは、手術に入るという表現の方が正しいかもしれません。
今までの営業方針を抜本的に変えて、売り上げ至上主義から粗利益を重視するよう現場を変えていきました。
今までの営業スタイルを抜本的に変えていったことから社内の反発もありましたし、会社を離れる者も沢山出てきました。
それでも後がない状況でしたので、予算を立てて必ず達成するということをトップダウンで行った結果、業績もV字回復し、3年目には1億7千万円の営業利益を出せるようになったんです。
ただ、事業を引き継いだ頃の有利子負債額を考えると、コツコツ返済をしていける額ではなかったので、当時の金融再生プログラムの取り組みに則って中小企業再生支援を受けました。
交換条件として佐田家はオーナー権を失い、私は一度会社を去っているんです。
金山:一番大変な時に会社を引き継いで、業績回復後に会社を退いているんですね。
とても興味深いです。
今週は株式会社オーダースーツSADA様の会社を引き継いだ頃のストーリーと会社紹介をお届けしました。
次週は現在にいたるまでのストーリーとターニングポイントをお届けします。
会社名:株式会社オーダースーツSADA
本社:〒101-0032 東京都千代田区岩本町2-12-5 5F
コーポレートサイト:https://www.ordersuit.info/
事業内容:紳士・婦人オーダースーツ製造・卸・販売
オーダー制服・礼服製造・卸・販売