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益田 和久

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第30回 作業効率

2021/09/30

パソコンで作業をしていると、時々「入力時間が長くなっています。少し休憩しませんか?」というメッセージが出ることがあります。
これはATOK(日本語入力システム)の「リフレッシュナビ」という機能で、キー入力の状況などからユーザの疲労状況を推測し、適宜休憩を促すというものだそうです。
仕事柄、常時パソコンで作業しているわけではないので、私的にはあってもなくても気にならない機能ではありますが、同業者の友人からすると、休憩を促すメッセージが出てくるタイミングが絶妙な、とても役立つ機能らしいのです。

その友人が言うには、文書作成に集中していると、休憩のタイミングをうまく入れられないというか、作業の切れ目が見つけにくいことがよくあるとのこと。
確かに作業に没頭していると、気がつくと想定以上の時間が経過していたということは私自身もよくあります。
またその友人が言うには「没頭していた=作業が進んだ」とは必ずしもならないない。
本来は適宜休憩を入れたほうが、全体としての効率は良くなると思ってはいるが、集中していると休憩するという発想がどうしても抜け落ちるとのこと。

確かに作業を進めていく段階で、考えが煮詰まって思うように進まなくて、実質的に止まった状態のまま、パソコンと向き合っていることはよくありますよね。
予め休憩する時間を決めておくというやりかたもありますが、そうすると時間が気になって文章作成に集中できないというのです。
そういった背景もあり「リフレッシュナビ」の休憩を促すメッセージは、休むためのきっかけになるそうです。
メッセージが出たら、パソコンから離れて、お茶を飲んだりストレッチをしたりするそうで、結果として“リフレッシュ”したほうが作業効率は良くなるそうなのです。

ビジネスパートナーと同じフロアで仕事をしていると、お茶をいれてくれたり、ランチに誘われたり、おやつのおすそ分けがあったりして、作業の切れ目が比較的に見つけやすかったりします。
また作業が煮詰まったりしたときには、休憩している人や手の空いている人を見つけて、ちょっとした雑談をして頭の整理をすることもありますね。
ただ最近はリモートワークも増えてきましたので、セルフマネジメントに依る部分が大きくなっています。
一人のほうが仕事に集中しやすいという方も多いとは思いますが、どれだけ作業効率が良いかは、別の角度から検証する必要はあると思います。

そういう作業効率の向上を考えたときに、一つひとつの作業について「標準時間(どのくらい時間をかけるのか)」を強く意識したほうがいいかもしれません。
誰しもがある程度の所用時間は想定していますし、納期から逆算して作業時間を割り当てていると思います。
標準時間というのは、そのことをより明確にしていくもので、仕事の完成までにある作業(工程)を大まかに分解し、それぞれの所用時間を決めておきます。
一つひとつの仕事に締め切りをつくることです。細かく作業が分解され、一つひとつのゴールが明確になると、作業イメージも湧きやすく、モチベーションも上がるはずです。

集中できる時間は限られています。
集中力のない私が、このやり方で何とかやれているのでオススメします(笑)セルフマネジメントの機会が多くなってきた昨今、作業効率をあげるために、作業分解と適度なリフレッシュの繰り返しは改めて必要ではないかと感じています。