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伊藤 洋

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第16回 グーテンベルクの銀河系

2021/08/02

3回目になりましたコミュニケーション理論のお話し。
今日はメディア発祥についてです。

前にお話しした「マスメディア」ですが、その最初の媒体は何かというと
印刷物です。今で言えば新聞や雑誌の元になったモノです。

例えば江戸時代の瓦版なんかです。
当時は木版(板材を彫って印刷した活版印刷)で、中国で生まれました。
ただ木材ですので、腐食したり割れたりして保存ができなかったんですね。
そこで現れたのが金属活字印刷です。
これを発明したのがドイツ人のグーテンベルグさんでした。
これは画期的な発明で、これがなかったら今のメールもネットも存在しなかったかもしれません。
保存の出来る印刷物を、もっと便利に誰もが理解できて、どこにいてもすぐに読んだり、見たり、聞いたりできるようにと、新しいテクノロジーを駆使してできてきたのが今の情報サービスですから。
これは情報サービス誕生の第1番目のプラットフォームだったんです。

発明当時は、宗教の布教活動のためのリーフレットに使われていました。
それが、月刊の宗教新聞になり、週刊になり、日刊新聞になって行きました。

やがて、その記事内容も宗教上の説教から徐々に、日常の出来事を取り上げる大衆新聞が生まれ、広告を載せるようになって今に至っています。

ちなみに新聞広告の初期のクライアントは大富豪が多かったようで、求人広告
(召使い募集)や尋ね人(逃げ出した召使いや奥様など)が多く、中でもユニークな求人広告は冒険をするための求人広告です。内容はというと、、

「海を渡り、新たな大陸を一緒に目指す同志を募る。命の保障なし、賃金なし、嵐に揉まれ、目的を達成できる確約もない。
だが、成功の暁には名誉と栄光が与えられる」
というもの。

なんだか少しそそられますよね!

次回は、これらのメディアから派生していった「言葉」(コピーライティング)についてお話ししようと思います。