こんにちは、社外人事部長の長谷川満です。
今回は
「人材採用を検討する前に考えておきたいこと」
について書いていきます。
「業務が回らないから人を増やそう」
「忙しいから誰か採用しないと」
そう思う気持ち、
とてもよくわかります。
人手不足が常態化するなか、
人材採用は重要な経営判断です。
しかし、その判断を下す前に、
一度立ち止まって考えてほしいことがあります。
それは、「本当に人が必要なのか?」
という視点です。
最近、生成AIや業務自動化ツール、
ロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)など、
テクノロジーの進化によって
「人がやらなくてもいい仕事」は
確実に増えています。
例えば、
●社内の会議議事録作成はAI文字起こし+要約ツールで省力化
●毎月の経費精算はクラウドシステムで自動化
●顧客からの定型的な問い合わせはチャットボットで対応
こうしたツールは、
これまで人が時間をかけてやっていた業務の多くを、
正確かつスピーディに処理してくれます。
では、貴社の現場ではどうでしょうか?
「本当は機械でできる仕事」を
人が時間をかけてやっていませんか?
その業務、本当に“人”である必要がありますか?
もちろん、人にしかできない仕事もあります。
判断が必要な場面、
顧客との信頼関係を築くようなコミュニケーション、
細やかな対応や、
創造的なアイデア出しなどは、
人の力が必要です。
ですが、採用を急ぐ前に
「そもそもこの業務をなくすことはできないか」
「別のやり方で回せないか」を
検討することで、
人材の配置も最適化され、
結果として本当に必要な人材が
クリアに見えてくるのです。
人材採用はコストです。
給与だけではなく、
教育・定着・評価といった
時間と労力がかかります。
だからこそ、
“人を採る”という判断は
「最後の手段」として
慎重に行うべきだと私は考えています。
まずは「仕事を見直す」
そして「人以外の選択肢を検討する」
そのうえで、
「それでも人が必要だ」と確信が持てたら、
そこで初めて採用戦略を立てる。
そんな順序で考えることが、
これからの時代の“賢い人材戦略”ではないでしょうか。
「人手が足りない=採用」ではなく、
「人手が足りない=業務の見直し+テクノロジー活用+採用の再検討」
そんな思考のアップデートを、
中小企業経営者の皆さんに
おすすめしたいと思います。
【社外人事部長メディア】
●Apple Podcast
●LINE公式アカウント[登録特典あり]
●社外人事部長紹介動画
●社外人事部長オリジナルソング