第203回 「でも」「だって」ばかり言う部下に効果的な4つの問い
2025/03/24
何か依頼すると、「でも、時間が足りません」「だって、前回もうまくいかなかったし」などと、できない理由を並べる部下に困った経験はありませんか?
このタイプの部下は、決してサボろうとしているわけではありません。
むしろ、自分なりに考えたうえで、「できない理由」を探してしまうのです。
では、そんな「でも」「だって」が口癖の部下に、4つの効果的な問いかけがあります。
1「もし、これができるとしたらどう?」
この問いかけは、部下の思考の枠を広げる効果があります。
なぜなら、「できない」という前提ではなく、「できる可能性を考える」方向へ意識を向けさせるからです。
たとえば、こんな会話を想像してください。
上司: 「このプロジェクト、〇〇の方法で進めてみよう」
部下: 「でも、それは無理です」
上司: 「もし、それができるとしたらどう?」
部下: 「え……(考える)…そうですね、△△を調整できれば、やれるかもしれません」
この問いを投げかけることで、部下は「できない理由」ではなく、「できる方法」を考え始めます。
これは、単なる言葉遊びではありません。
「無理です」と言い切る前に、一度「できる可能性」を探す訓練になります。
2「どんな条件がなくなったら可能なの?」
「無理」「できない」と言う部下に、「じゃあ、どうしたらできる?」と聞くのは逆効果なこともあります。
なぜなら、そもそも「できない」と思い込んでいるため、「どうすればできるか」を考えようとしないからです。
そこで効果的なのが、「どんな条件がなくなったら可能なの?」 という問いかけです。
たとえば、こんな会話になります。
上司: 「この業務、もう少し早く終わらせられる?」
部下: 「でも、それは難しいです」
上司: 「どんな条件がなくなったら可能?」
部下: 「うーん、例えば、他の業務の締め切りが少し後ろにずれれば…」
上司: 「なるほど。その調整、できるかどうか一緒に考えてみようか」
このように、「どんな条件がなくなったら?」と聞くことで、部下自身が「解決策」を探し始めます。
3「仮に○○だったら、どうする?」
これは、思考停止を防ぐための問いです。
「できません」と言われたら、すかさずこう聞いてみてください。
「仮に、人があと1人増えたら?」
「仮に、締め切りが1週間延びたら?」
「仮に、ツールを変えられたら?」
この「仮に○○だったら?」という問いには、2つの効果があります。
①「もしも」という視点で、新しい可能性を考えるきっかけを与える
②「できるための条件」を自分で考え始める
「無理」と言っていたことも、「仮に○○なら…」と考えるうちに、実はそこまで不可能ではないことに気づく場合が多いのです。
4「やらないとしたら、どんなリスクがある?」
部下が「でも」「だって」と言い続けるのは、「やらないリスク」を考えていないからかもしれません。
「やるべき」と言われると抵抗があるけれど、「やらなかった場合のリスク」を考えると、自然と行動に移せることがあります。
例えば、こんな会話ができます。
上司: 「この対応、今日中にやってほしい」
部下: 「でも、忙しくて無理です」
上司: 「やらないとしたら、どんなリスクがある?」
部下: 「うーん…クライアントからの信用を失うかもしれませんね」
上司: 「じゃあ、どうすれば優先的に進められる?」
部下: 「他の業務を調整すれば、何とかできるかも…」
このように、「やらないリスク」を考えることで、部下が自発的に動くスイッチを押すことができます。
まとめ:「でも」「だって」に対抗する4つの問い
1.「もし、これができるとしたらどう?」
→ できる可能性を考えさせる
2.「どんな条件がなくなったら可能なの?」
→ 解決策を自分で探させる
3.「仮に○○だったら、どうする?」
→ 具体的なシミュレーションをさせる
4.「やらないとしたら、どんなリスクがある?」
→ 行動しないことのデメリットを意識させる
「でも」「だって」が口癖の部下に、この4つの問いかけを使えば、受け身の姿勢を変えるきっかけになります。
ポイントは、「無理」という思考をいったん外し、「どうすればできるか?」を考えるきっかけを与えることです。
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