今から56年前の1967年(昭和43年)。
府中刑務所裏の路上で現金輸送車が襲われ、現金2億9,430万7,500円が奪われました。
奪われた現金は、東芝府中工場の従業員4,525人に支給されるボーナスでした。
現代の価値に換算すると、20億~30億ともいわれています。
事件の捜査で、
重要参考人リストに載った人数は、11万人。
投入された警察官は、延べ17万1,346人。
費用は、7年間で9億7,200万円以上。
最終的に犯人検挙には至らず、1975年(昭和50年)12月10日に、公訴時効が成立(時効期間7年)。
また、1988年(昭和63年)12月10日には、民事の時効も成立(時効期間20年)。
こうして昭和最大の未解決事件「府中三億円事件」は、日本犯罪史に名を残すことになりました。
そしてこの事件がきっかけになって、変化したことがあります。
そのひとつは、「給与の振込」。
「現金手渡し」が主流だったのが、「銀行振込」にする企業が増えていきました。
銀行にお金があることで、それを貸し出すことができました。
また、銀行窓口の業務も機械化が進むことにつながりました。
高度成長期だった日本経済に、良い効果があったとされています。
生活様式に変化をもたらすような「きっかけ」。
東日本大震災がきっかけになり、メッセージを確認すると「既読」になるシステムを搭載した「LINE」が登場しました。
多様な生活様式が混在する現在。
どのように変化していくか。
「きっかけ」を見逃さないことが大切ですね。
もしかしたら、自身が「きっかけ」になることがあるかもしれませんね。