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長谷川 満

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第178回 組織づくりの新たな展開:個の時代とチームの時代の融合

2024/05/08

今日のビジネス環境は、
常に変化しており、
その中で組織づくりのアプローチも
大きく変わりつつあります。


私が人事の現場で仕事をしていて感じる
「個の時代」と「チームの時代」という
二つの概念が、
現代の組織の中でどのように
融合しているのかを
掘り下げてみます。


「個の時代」とは、
個々の従業員が
自身のスキルと才能を最大限に活用し、
自律的に行動する時代を指します。


これは、クリエイティブな仕事や専門的な分野で特に重要で、
従業員一人ひとりが
独自の価値を企業にもたらすことが求められています。


一方で、「チームの時代」は、
これらの個々の力を結集し、
より大きな成果を生み出すために
チームワークを重視する考え方です。


現代の組織においては、
これら二つの概念は
互いに補完し合うものとして存在しています。


個々の才能と自由な発想が
チーム内で尊重される一方で、
チームとしての協調性や共同作業が
個々人の成果をさらに高めることに繋がっています。


たとえば、Googleの「20%プロジェクト」では、
従業員が自分の仕事時間の20%を
自己選択のプロジェクトに充てることができます。


これにより、個人の創造性とイノベーションが
促されると同時に、
新しいアイデアがチーム全体の発展に
寄与することが期待されます。


しかし、この融合にはバランスが必要です。


個の自由と創造性を重視し過ぎると、
組織全体としての方向性を見失うリスクもあります。


一方、チームの一体感だけに重点を置くと、
個人のモチベーションや独自性が抑圧されがちです。


組織づくりの成功は、
個々の才能を活かしつつ、
それを組織全体の目標に向けて
うまく統合することに依存しています。


具体的には、
リーダーシップのスタイルが
このバランスに大きく影響します。


リーダーはチームのビジョンを明確にしつつ、
個々人がそのビジョンの中で
最大限に能力を発揮できるように
サポートする必要があります。


これには、オープンなコミュニケーション、
適切なフィードバック、
そして個々人の成長を促す環境の提供が含まれます。


結論として、
現代の組織づくりは、
「個の時代」と「チームの時代」の
バランスを取ることにより、

より革新的で持続可能な組織を
創造することができます。


個々の能力とチームとしての力を組み合わせることで、
予測不能なビジネス環境の中でも柔軟に対応し、
持続的に成長していくことが可能になります。


このような組織づくりのアプローチが、
未来の企業にとっての新たな標準となるでしょう。