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岩田 徹

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第138回 終わりを認識すること

2023/08/04

6月末から始まった地方大会が終わり、全国の49代表校が出揃いました。
そして8月6日から夏の甲子園が開幕します。
熱中症アラートで日中の外出を控えるようにアナウンスされている中、
猛暑の時間帯に必死に戦っている選手たちの体が本当に不安ですが、
小さい頃からの夢と憧れの甲子園出場を果たした選手たちの全力プレーを
見ることができるのは、私にとって本当にありがたいです。

そんな中、今年の地方大会も熱い戦いが繰り広げられました。
スタンドでの声出し応援も復活し、やはり高校野球はこうだな、と感じました。
今年の各地方大会で正確な数値は出せていませんが、
例年以上に接戦が多かった印象です。
地方大会の決勝戦も1点差での決着が多かったように思います。
終盤までもつれ込んだり、諦めかけていた最終回に追いついたり、
延長タイブレイクで決着がついたり。
応援する側もハラハラドキドキ。そんな試合が展開されていました。

3年生にとっては、この夏の大会が最後であること。
仲間と過ごした3年間の想いの全てが最後の試合に注ぎ込まれています。
それは出場している選手だけでなく、監督、マネージャー、そしてスタンドから
声援を送るベンチ外のメンバーも含め、強い想いが込められています。

ここで終わりたくない。
まだこの仲間と野球がしたい。
勝ちたい。
甲子園に一歩でも近づきたい。
甲子園に出場したい。

そんないろんな想いが交錯し、最終回の攻防が繰り広げられています。
勝利を目前にし、勝ちを意識しすぎて急にプレーが変わることもあります。
また敗北を目の前に必死の形相でプレーし、
思わぬ勝利が転がり込んだシーンもありました。

終わりを明確に認識しているからこそ、土壇場で普段以上のパワーが出たり、
余計なプレッシャーを感じて普段簡単にできていることができなかったり。
終わりを認識しているからこそ、より強い想いで目の前のことに全力を尽くせているように感じます。
高校生活は3年で終わります。
社会人生活、会社員生活はいかがでしょうか?
ゴールが遠く、見えづらくなっていて、全力を尽くせていないかもしれません。
仕事においても経営においても、終わりを明確に認識できると、
目の前のことに注ぎ込むパワーに違いが出てくるかもしれないですね。