今まで、多くの課題を解決してきた『対話』を体系化したり、本にまとめたりしてきました。
それら、確執や対立などを解決する対話のことを、この度やっと『感情対話』と名づけました。
手法などについては、今までの記事でも書いてきましたが、昨日まさに、自分の中のモヤモヤが解決されたので、その具体例を書いてみようと思います。
昨日の事例は、あまりに日常的で、寝れば忘れる程度の軽いモヤモヤでした。
登場人物は3人。
私、友人Aさん、友人Bさん、全員50代の経営者ママです。
モヤモヤを話す
3人でランチしよう!ということになっていた当日のこと。
Aさんと2人で1時間以上かけてBさんのところに行く道中からプロセスは始まります。
駅で待ち合わせしたAさんに、これから会うBさんに対する、私のモヤモヤを電車の中で話していました。
「実はさ、ちょっとモヤモヤしていて・・・」
悪口でも愚痴でもなく、ただ、ありのままの『モヤモヤしている感情』を聞いてもらいました。
モヤモヤしていた感情を言葉にすることで、自分自身も「あぁ、それでモヤモヤしていたのか。」と自分理解が深まりました。
対話する
3人で会って、たわいもないおしゃべりの後、私は直接、Bさんに「実はね、私モヤモヤしてて・・・」と電車の中で言語化できたことを早速お伝えしました。
(これは、一度、言語化して整理できていたから、本人に伝えることができたのだと感じています)
するとBさんが「あぁ、そうだったんだ!いや実は、私も気になっていてね・・・」と、ありのままの感情を伝えてくれました。
お互いに「こういうことで、モヤモヤした」「その時、悲しかった」などと、ありのまま「感じたこと」「感じていること」を、気持ちよく伝え合っていました。
そして、最後にBさんが「モヤモヤを伝えてくれてありがとう!私、今までは見てみぬふりをするってことを、いつもしてきたけれど、大切なことに対しては、スルーしないで向き合おうって思えた!」って伝えてくれました。
また、私自身も「あぁ、こうやって本当に感じていることを伝え合える友人がいるって、こんなに幸せなことなんだなぁ」「お互いに対話するだけで、気づきがあって成長しあえる!それがこんなに喜びなんだなぁ」と深く実感できました。
内容は、小さなことなのですが、心で感じている『感情』をありのまま伝え合うことで、お互いに成長しあえる!それがすごく嬉しかったのです。
しかも、このプロセスは1人では決して体験できないプロセス。
友人たちの存在に感謝が溢れました。
感情対話
老若男女、年齢、国も関係なく、私は友人たちや息子と『本当に感じている感情』を、ただ「そう感じてるんだぁ」って伝え合うことで、その後の『対話』が深まり、お互いの気づきになり成長しあえる・・・そんなことが日常起こっています。
そんな日々に心から感謝が溢れます。
なぜか私は、55歳になってもまだ『成長欲』が衰えず(衰えないどころか強まっていく?)どこまでも成長し続けたい!という気持ちがあります。
だから、お互いに気づきあえる関係が大好きなのです。
そして、そんな関係を築ける人の輪が広がってきました。
一方で、組織や学校などでは、例えば、
「仕事なんだからやるべき!」
「先生のいうことを聞け!」
「ルールを守れ(それがなんのためのルールか分からなくても)」
などの、多分『常識』と呼ばれるものに縛られて、本当に感じていることは言語化せずに頑張っている日常が、少なからずあるのかもしれません。
けれど実際に、そんな組織や学校で、この『感情対話』を取り入れて、驚くほど関係の質がよくなり、生産性が上がったり離職率が下がったりしています。
人間はロボットではなく感情のある生き物。
しかも現代は情報化社会なので『管理教育』は通用しない時代だと、私は感じています。
なのに、まだまだ「仕事なんだから!」「ルールーだから!」と、思考を深めることなく管理する、コントロールする習慣が根強く残っているように私は感じます。
だからこそ、この35年間、教育現場や、さまざまな組織で試行錯誤し、実践してきた『感情対話』を広めていきたいと、改めて感じている今日この頃です。
本当に感じている『感情』は、悪口でも愚痴でもなく、ただ「感じていること」という自分にとっての『事実』です。
けれど、それを陰でしか言えなかったら『悪口』や『愚痴』になると思います。
もちろん、何でもかんでも本人に言えって話ではありません。
自分のマイナス感情を大切にしてほしい!という話です。
自分の感情を大切にできれば、他の人の感情も大切にできます。
すると、前述したような『対話が深まって相互理解も深まる』『成長しあえる』関係が築けるのです。
今回の記事を読んで、どんなふうに感じたでしょうか?
もし、モヤモヤしたら、ぜひそれを教えてくださいね!モヤモヤを大切にすることで、自分理解が深まり、そこに気づきがあると思うから。