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塩崎 俊樹

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【第14回講座】人の強みを活かす事例3~MH社:飲食店1店舗経営 社員4名~

2021/03/15

セルフマネジメント3つ目のステップ「人の強みを活かす」

組織の中で成果をあげる為に必要な5つのステップを再度振り返ってみましょう。
次の5つのステップで歩んでいくことが大切です。詳細は第7回講座参照。

ステップ1)時間を管理する
ステップ2)貢献に焦点を合わせる
ステップ3)人の強みを活かす
ステップ4)重要なことに集中する
ステップ5)成果をあげる意思決定をする

3つ目のステップが人の強みを活かすことです。
今回は人の強みを活かす為の3つの準備ステップを活用して、成果に繋がった事例を中心に学んでいきます。

事例② 毎月の勉強会で集客に繋がる強みを発見

◆ビフォー◆
2013年を境に売上が急降下。売上のマイナスが続く中、店主が様々な勉強会に参加して、対策をとりつつも売上が一向に上がらず、次々に新しい取り組みを始めては続かない体制にスタッフ皆が疲れていました。
そして店主への信頼が揺らいで行く中、3年連続売上のマイナスが続き、万策尽きていた状態でした。

◆取組みとアフター◆
常連様比率95%であり、新規のお客様が入りにくい状態になっていました。
また幹部スタッフのカウンセリングを実施したところ、「一つの取り組みを続けること」が店主への信頼作り&売上を伸ばすカギを握っていることがわかりました。

月1回お休みを取り、勉強会を実施しました。
当初パート・アルバイトは反対で、社員のみ強制的に参加。
売上を伸ばす為に必要な知識の共有を中心に勉強会を重ねると3回目の時に社員の本音が爆発!
店主に本音をぶつけた後、この勉強会の必要性を話し、「僕がパート・アルバイトを15名集めます」と宣言。
翌月夜メンバー15名のパート・アルバイトが参加して、チームビルディングを実施。
さらに3回続けると、一番の要であった昼パートの方々と若女将が参加。
その後昼・夜夫々で勉強会を毎月1回継続。

活動を重ねる中で新規集客の必要性を認識。
さらに意思決定の場を店主から店主が案を勉強会で出し、パート・アルバイトの意見を踏まえて決める流れに変更。
新規集客に必要な看板商品を決め、次の期の方針と目標を決め、創業以来初めての経営方針発表会を開催。

お店が一つになり、目標を皆で話し合い決めて活動したことでみんなの士気が上がり、売上アップが続く。
勉強会を始めた年から4年間売上アップを続けることができました。

◆M社の事例まとめ◆
売れていた時の成功モデルとトップダウン体制からの脱却がカギでした。
皆で考え、決めることの可能性、常連様だけでなく新規集客にも力を入れる必要性、店主が一人で決めるのではなく、みんなで話し合って決めることの重要性、それらのことを順を追って進めていくことが大切でした。
また売上の上げ方を皆さん知らない状態でしたので、同じ知識を学び、目標を決めて、実践する機会が必要でした。

この推進の為にはまとまった時間を確保して、学び、話し合う機会を設ける必要性がありました。
一日休みを取ることは抵抗がありましたが、結果として1日休みを取り、皆で勉強したことで、その後から売上が上がり続けました。
さらにスタッフ皆で意見を出し合ったことで、店主だけでは思いつかなかったアイデアやお客様が求めていることがわかり、その施策が新たなお客様を呼び込む力にもなりました。

成果を上げる人は時間を確保することからスタートする。
この言葉の実践とスタッフ皆のことを信じて、一緒に決めて動くという強みを活かすこと、さらにお店の中にあった売れている商品が更に売れる為の看板商品の設定と販売集中に移行できたことがMH店4年連続売上アップの力になりました。
一見無駄で時間がかかるように見えることが、逆に一番の近道であることを示す一つの事例です。

☆今日の質問☆
あなたのお店は方策を決める時、どんな流れで決めていますか?