おかげさまで、のべ50社以上の企業様と深く関わらせていただき、社長やリーダー、社員さんたちの悩みを聴いてきました。
それで気づいたのですが「うちは特別だから」と言う組織が非常に多いのです。
もちろん、状況・環境・条件などは組織ごとに異なりますが『問題の本質』はどこも同じです。
私の感覚では「うちは特別」と言うケースはほとんどありません。
にもかかわらず、なぜどの組織も「うちは特別だから」と言うのでしょうか?
・解決できないと思っているから
・無意識の言い訳にしているから
・「うちは特別」と言う意識を外したらどうなるのか?
この3つの観点から考察したいと思います。
解決できないと思っているから
うちは特別と思う気持ちもよく理解できます。
例えば、
『リーダーが手強い性格の人で、思うように進めることができない』
『社長がワンマンで社員のいうことに耳を貸さない』
『関係性が悪い風土が脈々と続いていて改革が難しい』
など、自分ではどうしようもない、強烈な理由があって「とても解決なんてできそうにない!」と感じているときに、うちは特別って感じるからです。
だから、気持ちはよ〜く理解できるけれど、実は・・・多かれ少なかれどこも同じなんですよね。
無意識の言い訳にしているから
解決できないと思っている、と近いのですが、さらに『言い訳』にしている場合もあります。
「うちは特別だから仕方がないんだ」「他の会社の人にはわからないよ。こればっかりは中を知らないとね。」
本当は、どこもそう変わりはないのにもかかわらず、隣の芝生は青く見えるのか・・・
「絶対に理解はできないよ。うちは特別なんだ」と強い言い訳にしている話も耳に入ります。
「うちは特別」と言う意識を外したらどうなるのか?
実際は、どこも似たり寄ったりで本質は同じ、という場合がほとんどです。
だから「うちは特別」という意識は必要ないと私は感じます。
では、実際に「うちは特別」という意識を外したらどうなるのでしょう?
もし、全然特別じゃないとしたら「今の現状がどうなったらいいのだろうか?」「本当はどういう組織にしたいのだろう?」「何をどう解決したいと思っているんだろう?」など『本当はどうしていきたいのか?』という思考がしやすくなります。
『特別だ』と感じているから、解決(改革)を諦めているし、言い訳にしているからです。
だから、その意識を外して「いや、実は、どこも似たり寄ったりだ!その似たり寄ったりの中で、解決(改革)している組織もある。じゃぁ、うちは、そもそも、どうしたいんだろう?」
このように『どうしたい?』という未来の理想を描ければ、そこに向かおうとするエネルギーが出てきます。現状を把握して、どうしたら改善できるのかアイデアを出し合えます。
「うちは特別だから」という意識は、できないと思い込んでいるか、言い訳に使っているか、だけなので・・・
社内で「うちは特別だから」という人を見かけたら
「そう感じているんだね。実はどこも同じようなもんみたいよ。もし、特別じゃないとしたら、どうなったらいいと思う?(どうなりたい?)」
と聴いてみましょう!
もし、そのときに愚痴が出てきたら、まずはそれを全部肯定して聴きましょう。
聴き続けていると、あるとき勝手に「あ、でもうちの会社、こんないいところもあるよね」と本人が言い出します。
そのタイミングで、どうなったら嬉しいのか聴いてあげたらいいかもしれません。
心が愚痴でいっぱいの時には、心に余裕がなくて未来を描くスペースが不足しているからです。
未来のビジョンを出し合える関係の中で、どうしたら実現できるか対話できるなら、もうそのこと自体が、未来へのプロセス・・・
なので「うちは特別だから」という言葉にぜひ敏感になっていただきたいと思います。
そして、その思考を外して、未来のビジョンを出し合い、現状把握して、TODOを決めて、チームで取り組んでみてください。
きっと解決(改善)していけるはず!
それを今まで関わった組織が、たくさん見せてくれました!
ぜひチャレンジしてみて、成果を教えてくださいね!