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岩田 徹

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第96回 急転直下

2022/10/14

元世界ランク1位。
2019年には国際大会で年間最多の11回の優勝を誇った、
バドミントンの桃田賢斗選手。

華麗なフットワークとネットスレスレのヘアピンショットで、
出場する大会のほとんどで優勝を飾っていました。
しかし、金メダルを期待され挑んだ東京五輪では無念の予選敗退。
その後も国際大会に出場するものの、1つ勝てるかどうかという状況で、
最近の試合でも苦戦される姿が見られます。

目に見えない体力や目の衰えもあるのかもしれません。
周りの選手のレベルアップが想像以上なのかもしれません。
圧倒的な力を示していた選手が、あっという間に勝てなくなる姿を見て、
勝負の世界の厳しさをまざまざと見せつけられています。

桃田選手は以前、バドミントンが好きで楽しい、と語っていましたが、
先日テレビで放送されたインタビューでは、
「正直、めちゃくちゃしんどい。」と話されていました。
どんどん自信を失っていく状況で、何をすればよくなるのかを見失っているようでした。
ですが、日々の練習、合宿の姿を見ると、
自分の限界まで追い込んでいたり、試合で出た課題に対して改善しようと努力しています。

自信を取り戻す時間もないまま、次々と試合、大会はやってきます。
出場するも敗退し、さらに自信を失う。
そんな負のサイクルに陥っているように見えます。
精神、肉体のバランスが崩れた状態で出場し、さらにバランスを失う。
「スランプ」
という言葉で片付けるのはあまりにも簡単すぎます。

ここから先、桃田選手が以前のような輝きを取り戻せるか。
取り戻す過程で何をするのか。
以前のような圧倒的な強さで世界を制する桃田選手を見たいと強く願うばかりです。

〜中小企業の採用・育成のヒント〜

皆さんが桃田選手の指導者なら、関係者なら、どうしますか?
どういう言葉をかけますか?
同じような状況の社員がいたら皆さんは何をしますか?
直接的に桃田選手に関わることはできませんが、
自分だったらどうする、とシミュレーションするのは無料です。
スポーツの様々な状況、場面を実際のマネジメントや経営に転用していきたいですね。