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岩田 徹

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第94回 若いうちから主力として活躍する

2022/09/30

長く日本代表の中心選手として活躍し、
イタリアのセリエAでも活躍した中田英寿選手。
山梨県の韮崎高校を卒業する際には、当時12チームあったJリーグのチームのうち、
11チームからオファーが届いた天才的な能力を持つ選手です。

唯一オファーしなかったチームは、当時王者として君臨していたヴェルディ川崎。
ラモス瑠偉選手、北澤豪選手、三浦知良選手など、
当時の日本代表のメンバーがズラリと並び、その強さを誇示していました。
ヴェルディ川崎の当時のチーム編成を考えていた方は、
元々はアンダーカテゴリーの日本代表で監督を務め、中田選手も指導していた方です。
その方は敢えてオファーしなかった、と後からのインタビューに答えていました。
その理由は、当時の中田選手はラモス選手に憧れがあり、
オファーすれば入団する確率は高かったかもしれない。
ただヴェルディに入団するとポジションがある程度埋まっており、
高卒ですぐ試合に出場できない可能性が高い。
将来日本の軸となる選手だけに、すぐに活躍してほしい。だからオファーを出さなかった。
とのこと。

ヴェルディ川崎以外の11チームからオファーを受け、
各チームの練習に参加した中田選手が選んだチームは湘南ベルマーレ。
入団先の湘南も驚いた選択でした。
入団決定理由は、すぐに主力としてプレーできることが確信できたこと。
海外からのオファーがあった時に全て情報を開示してもらうこと。
だそうです。

実際中田選手はすぐに主力として活躍しチームを牽引。
入団4年目には海外へ移籍し活躍されました。

中田選手の能力はサッカーの技術だけでなく、
最適な答えを選択する決断力、判断力にもあると思います。
その後の中田選手の活躍がこのことを示しているのではないでしょうか。

〜中小企業の採用・育成のヒント〜

宝の持ち腐れ、という言葉がありますが、せっかく能力があっても、
それを発揮する場がなければ陳腐化します。

会社、組織として能力を発揮させる場を提供すること、
自己の能力を発揮するために自らその場を勝ち得ること。
かわいい子には旅をさせろ。
高い能力を持ちながらもくすぶり続け、いつか平均以下になってしまう人もいるでしょう。
そうならないようにしたいですね。