仙台育英高校が東北勢悲願の初優勝を遂げ幕を閉じた夏の甲子園。
優勝の大本命だった大阪桐蔭を準々決勝で破り決勝まで進んだ下関国際。
今年も多くの感動をいただきました。
負ければ高校野球生活に終止符が打たれる夏の大会。
最後まで必死に仲間と戦い続ける姿に心動かされました。
たくさんの感動をもらった高校野球ですが、
その中で取り上げたいものが「市船soul」です。
千葉県代表として甲子園に出場した市立船橋高校のオリジナルの応援曲。
「市船soulが流れると点が入る。」と言われるほど、
市立船橋高校にとって特別な応援曲です。
この応援曲は7年ほど前に当時同校吹奏楽部の部員だった
浅野大義さんによって作られました。
市立船橋高校が大好きで、スタンドで演奏できる野球の応援も大好きで、
野球部の力に少しでもなりたいと心を込めて作った作品。
しかし完成した翌年、浅野さんに肺がんが見つかります。
辛い手術や抗がん剤治療を乗り越え、自ら作った作品をスタンドで演奏するまでの
回復を見せましたが、残念ながら脳に転移。その後肺がんを再発。
20歳の若さでこの世を去りました。
生前お付き合いをされていた女性に送信したLINEのメッセージ。
「俺の心は死んでも、俺の音楽は生き続ける。」
浅野さんが心を込めて作り上げた市船soulは夏の甲子園でも鳴り響きました。
1回戦。好投手要する沖縄の興南高校と対戦。
終盤まで3-5と劣勢の中、8回裏に同点に追いつき、9回裏サヨナラ勝ち。
2回戦も強豪、福井の敦賀気比高校を相手に3-8の敗色濃厚で迎えた9回裏。
アルプス席から鳴り響く市船soulをバックに粘りを見せ、3点を返すも万事休す。
2回戦で敗退はしましたが、最後まで諦めないナイスゲームでした。
高校野球には技術を超えた何かがある、とよく言われますが、
まさに浅野さんの思いがチームに不思議な力を与えていたような、
そんな試合展開でした。
〜中小企業の採用・育成のヒント〜
心を込めた仕事、魂を注ぎ込む仕事。
どこまで本気で日々取り組めているでしょうか。
心は死んでも音楽は生き続けるとの言葉を残した浅野さん。
「金を残すは下。業を残すは中。人を残すを上とす。」と私は学びました。
次の時代に何を残していけるのか。
今一度、自分自身の生き方を見つめ直すいいきっかけになりました。