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深山 敏郎

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第55回 経営者のレジリエンス(5)経営者の志

2022/07/05

前回は、「経営者のレジリエンス(4)経営者が自信を失った時こそレジリエンスが必要」でした。

今回は、「経営者の志」というテーマで考えてみましょう。
経営者とはここでは起業家、事業承継者、雇われて経営を任されている人のすべてを含みます。

「志」とはずいぶんと照れ臭いテーマを選んだものだなと我ながら思いましした。

しかし、経営を行なうには経営者の「志」は必須なのです。

ビジネスがうまくいき、経営者が自信を深めるプロセスは、一般に以下の流れでした。

1. 商品開発
2. 販売の成功
3. キャッシュフローを得る
4. 経営者の自信
5. 再投資して、上記1へ

最高の商品とは何か

第一段階の「商品開発」で、おおよそ最高の商品とは何かを考えてみたいと思います。
それは大きく2つの要素から成立していると考えられます。

1.社会の課題を解決する
2.買いたいと思う人がいる

上記のうち、「志」に深く関わるところは、「1.社会の課題を解決する」という部分であることは既にお分かりだと思います。

現代の社会課題の例を挙げてみましょう。

・SDGsに関連すること
・新型コロナウィルスから起こったさまざまな課題
・ロシアのウクライナ侵攻に伴う、国際的な課題
・(日本の場合)少子高齢社会によるさまざまな課題
・社会のイノベーションを創造する など

こうした高い「志」を分割していくと、現場の商品につながることでしょう。

経営者は、自分が最高の商品を生み出した時に、どのような逆境にも負けないレジリエンス(折れない心)を得ることができるというのが、筆者の実感です。

筆者はたまたまSDGs絡みの「教育」という分野に特化したコンサルタントでして、生涯、人を育てる仕事を続けていきたいと思います。
但し、社会人教育は景気の影響を受けやすく、不景気になると企業は予算カットをする傾向があります。
結果として、生活は安定しません。

話を本題に戻しましょう。
最高の商品とは、「社会の課題を解決」し、なおかつ「買いたいと思う人がいる」ということになります。
筆者はこうしたシンプルな基準に照らし合わせて、自社にはそもそも最高の商品といえるものがあるのかを今すぐ見直すということが必要だと痛切に感じています。

どんな小さな商品でも、それが社会の課題を解決し、買いたいと思う人がいる限り、ビジネスは成立するのだと思います。

次回は「経営者のレジリエンス(6)経営者の喜怒哀楽」について考えてみたいと思います。

レジリエンスの高い人の特徴を詳しく知りたい方は、拙著:「レジリエンス(折れない心)の具体的な高め方 個人・チーム・組織」(セルバ出版)などをご覧いただければ幸いです。

toshiro@miyamacg.com (筆者:深山 敏郎)
株式会社ミヤマコンサルティンググループ
http://miyamacg.com/