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岩田 徹

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第252回 健闘を讃える

2025/10/17

プロ野球パリーグはソフトバンクホークスが2年連続21度目の優勝を果たしました。
3月の開幕戦から3連敗を喫し、主力選手に怪我人が続出したこともあり、
5月1日の段階では借金7の最下位に低迷していたソフトバンクホークス。
首位を走る日本ハムの好調さもあり、今シーズンは厳しい戦いになる可能性が高いと
思われていた序盤戦でした。
6月から始まった交流戦で好調を取り戻し、12勝5敗1分で交流戦優勝を果たしたものの、
パリーグ首位の日本ハムも11勝7敗で交流戦2位だったため、
ゲーム差はさほど縮まりませんでしたが、7月以降も好調を維持。
7月の日本ハムとの直接対決で勝ち越しを決め首位に躍り出ました。
8月の直接対決は本拠地で3連勝しゲーム差を広げたものの、
相手本拠地では3連敗を喫し、ゲーム差がほぼなくなりました。
9月は連勝もあれば連敗もある状況でしたが、粘る日本ハムを振り切り優勝に辿り着きました。

優勝を決めた後の福岡での日本ハムとの対戦時。
1年間接戦を繰り広げた日本ハムの新庄監督は、試合前のメンバー交換の際、
右手に大きなソフトバンクホークスカラーの大きな花束を抱えて登場し、
ホームベース上でソフトバンクの小久保監督に花束を手渡すとともに拍手。
相手ベンチに向かっても拍手をし、優勝を讃えました。
序盤戦から首位を走り、若手の成長もあって勢いを感じる戦いを続けた日本ハム。
ソフトバンクに優勝を奪われたのは悔しかったと思います。
ですが、ともに鎬を削りあったチーム同士。
一旦の区切りとなるペナントレースの優勝を心から祝福する姿に、
なんだか温かい気持ちになりました。
新庄監督の本音をお伺いしたわけではありませんが、
シーズン終盤まで接戦を繰り広げ、大いにシーズンを盛り上げた両チーム。
野球は相手があるからこそ成り立つスポーツであり、
自分たちだけ、自チームだけでは盛り上げることは不可能です。
だからこそ、尊敬の念を持ってシーズン優勝の祝福をされたのだと思います。

ただ、これで終わらないのがプロ野球です。
真の日本一を決める戦いがまた始まります。
一旦はシーズン優勝を祝福しましたが、クライマックスシリーズでの逆転勝利。
そして日本シリーズでの優勝を目指して、また両チームが戦うことになります。
クラマックスシリーズでの白熱した戦いを期待するとともに、
全身全霊を注ぎ込んで戦った末での相互のリスペクト表示は、
見ているファンに爽やかな印象を与えるものだと感じました。
仕事においてもリスペクトの精神を失わずに取り組んでいきたい、
と痛感させられた出来事でした。

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