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星 寿美

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第63回 口では『自走組織に!』でも実はそうしたくない?

2022/06/27

多くの経営者たちが「自走組織にしたい!」「能動人材に育てたい!」と言います。
けれど、自分の言うことは聞いてほしい。
そこに矛盾があるので、口では「自走組織にしたい」と言いつつ『でもしたくない』という気持ちも抱えている・・・。

今日は、そんな方へ『自走組織ってどうなの?』『社員が自走したり、能動的になると、言うことを聞かなくなるの?』などの漠然とした不安を解決したいと思います。

自走する組織とは?

私が定義している『自走する組織』というのは、
【会社の目標やビジョンという同じ目的に向かって、個々が周りと連携を取りながら仕事をし、成果をともに喜びあえる組織】です。

この『会社の目標やビジョンという同じ目的』という部分が一致している。さらに、その目的を達成した時に『個々の自己実現にどう関連しているか』も理解できている状態です。

ひと昔前(例えば高度成長期など)であれば『今年度の目標は10億だ!やるぞー!』とハッパをかければ、みんな頑張った時代もありました。

が、今の時代に同じことをしたら『やらされ感』で、会社にいる時だけやる気を見せて本当は嫌々・・・というようなことも起こりがち。
だから、いかに会社の目標と、個々の自己実現を関連づけられるか?がキモかと私は思います。

自走したらいうことを聞かなくなるの?

そもそも、この自走する組織に変革するということは、個々の特性や才能を生かしあって想定以上の成果を上げる!ということなので、なんでもトップダウンで言うことを聞く!と言う組織のあり方とは逆です。

しかし、トップダウンでなんでも言うことを聞く!と言う組織はこれからの時代は衰退していきます。なぜなら、この多様性の時代、正しい答えは1つではないし、想定していないことが起こる時代だから。

もちろん、個々が自由にやっていい、と言うことではありません!

会社の目標やビジョンがもちろん土台にあり、会社の目標達成のために・・・

アイデアを出し合い、本音を伝え合い、チームで想定以上の成果をだし、共に喜びあえる組織、そんな『関係の質』が良い組織は、これからの不安定な時代、進化し続けることができる、ということです。

理念に共感して集まり、そして個々の行動や思考の土台にあるのが、会社の目標やビジョン。

だから、個々の意見やアイデアをテーブルに乗せても、ぶれる心配はありません。
目的さえ一致していれば、対立する必要もありません。
もちろん対話は増えますが・・・

それよりも、目的に向かう道は無限にあるにも関わらず『このやり方が正しいのだ!』とトップダウンで言うことを聞かせる方が危険な時代です。

自走したら、ただ考えもなく言うことをハイハイと聞くだけの社員ではなくなります。
さまざまなアイデアや意見が出てきます。でも、
それは『同じ目標』を達成するためのもの。

ただし、関係の質が悪ければ、アイデアを出しても対立するし、アイデア自体を出さなくなります。
だから、一番最初に取り組むべきが『関係の質』を上げること。
関係の質が良ければ、自走する組織で進化し続けることができるのです。

じゃぁ『関係の質ってなに?』と思われた方は、過去の記事に事例をたくさん載せていますのでぜひ読んでいただけたら嬉しいです。

『自走組織ってどうなの?』『社員が自走したり、能動的になると、言うことを聞かなくなるの?』などの漠然とした不安は解決されたでしょうか?

さて、私は、日本中の組織が自走組織になることで・・・

『一人一人が仕事や仲間(会社)に誇りを感じ、自分らしく、やりがいを感じて仕事をする人を増やしたい!その結果、どんな時代でも進化できる(成果が出せる)組織が増えて日本をもっと強くしたい!』と思いながら日々、仕事に取り組んでいます。