テスト生として入団した翌年に解雇を伝えられた故野村克也さん。
そこで腐らず強い意志を持って努力し、3年目にレギュラーの座を獲得。
三冠王を獲得するなど、一流選手として活躍した後、監督としても活躍。
多くの選手を育てられ、現在の野球界に多くの人材を残してこられました。
野村監督と言えばミーティングの長さが有名ですが、
その約7割は人間教育の時間だったそうです。
野球選手として活躍してほしいのはもちろんですが、
一人の人間としてどう考え、どう生きていくのか。
人生という長い時間の中で野球選手として旬でいられる時間は限られています。
野球選手である前に一人の人間であれ、という考え方で教育されていたようです。
数々の野村語録の中で本日取り上げるのは、
「考え方が取り組み方になる」というお話。
人は脳で考えて行動を起こす生き物です。
その行動を起こす前の脳がどんなことを考えているのかによって
結果が大きく変わります。
走り込み、筋トレなど、苦しみや辛さを伴う練習に対して、
嫌々やらされる練習でついた筋肉と、
目的や意義を考えて自らやる練習でつく筋肉では、
その働き方に大きな違いがあるそうです。
ただダラダラと目的も意義も考えずに長時間続ける練習は、
量の部分では十分かもしれませんが、質が伴いません。
逆に目的や意義を考え、試合で想定されるケースを思い浮かべて
短時間に集中して行う練習では、後者の方が圧倒的に効果が高いのは、
一目瞭然だと思います。
〜中小企業の採用・育成のヒント〜
社員の皆さんはやらされ仕事になっていないでしょうか?
自社で仕事をする目的、意義をそもそも持っていたり、
感じていたりするでしょうか?
何をする、誰と働く、も大切ですが、
その大前提として、なぜ自社なのか。なぜその仕事なのか。
今一度、各自が見つめ直し仕事に向き合うことで、
そこから得られるスキルや成果は、大きいものだと実感します。
社員が育たない、定着しないと嘆く前に、
仕事に向き合う姿勢、考え方から見直してみるのはいかがでしょうか。