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岩田 徹

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第56回 失敗を活かす

2022/01/07

正月恒例の箱根駅伝。
青山学院大学が圧倒的な強さを発揮し、
2位に10分以上の差をつけて大会新記録で優勝。
10名の選手が各区間で安定した強さを発揮している姿が印象的でした。
その中でも私が注目したのは3区の1年生太田選手と、4区のキャプテン飯田選手です。

3区太田選手はトップの駒沢大学に次ぐ2番手でスタート。
後方から東京国際大学の日本人エース、丹所選手に追いかけられる立場でした。
早々に丹所選手に追いつかれたものの、その後はぴったりと並走。
二人で駒沢大学の選手を追い抜き、
残り3キロ地点でスパートし、トップでタスキを渡します。

レース後に太田選手は、
「実力が上の丹所さんに追いつかれるのは想定内。後ろについて走ると、
丹所選手のテンポで走れリズムが良くなり体力も温存できた。
調子も良く、残り3キロでスパートしようと思った。」
とのこと。
1年生にしてこの落ち着きと実力は練習の賜物。
次年度以降も楽しみな選手です。

そして4区はキャプテンの飯田選手。
飯田選手は約1ヶ月前の全日本大学駅伝でアンカーを務め、
駒沢大学に途中で追いついたものの、最後は8秒差で破れ、
レース後に大粒の涙を流していました。
18秒差でスタートし途中で追いついた時に、
前に出るべきか、後ろについていくべきかで迷いが生じ、
結果、後ろについていくことを選択。
最終的にゴール前で離され、8秒差で涙を飲みました。
その時の心理状態をレース後に振り返った際、
自身の強みは単独走で自分のリズムで走ることであり、
迷った時は攻める、と原監督とも確認しあったそうです。
その教訓を活かし、箱根では序盤から攻めの走りを実行。
後ろとの差を広げて最終区へと繋げ往路優勝を手繰り寄せました。

〜中小企業の採用・育成のヒント〜

うまくいった時も、いかなかった時も振り返りは大切です。
原因を追求すること、改善策を検討し実行すること。
これを繰り返すことで再現性が高まります。
弛まぬ努力で実力を高めるのは基本ですが、
実力通りの力を本番で発揮するのは難しいことです。
失敗を次に活かす。
仕事でも実践していきたいですね。