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岩田 徹

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第51回 泣ける仕事

2021/12/03

史上稀に見る大接戦を制し、見事に20年ぶりの日本一に輝いた東京ヤクルトスワローズ。
日本シリーズの全6戦が手に汗握る接戦。
1球1球の配球、選手交代のタイミングや人選など、
自分が投手なら、捕手なら、打者なら、監督ならと、
様々なシチュエーションで心理状態を想像しながら観戦し、
久しぶりに野球の面白さを実感できた日本シリーズでした。

優勝が決定した第6戦も延長戦に突入する大接戦。
オリックスの絶対的エース、山本由伸投手からは大量点は見込めません。
先制点を許すと逆転も難しい。
そんな心理状態でヤクルトの選手は必死に1点に拘っていたと思います。
1点を先制し追いつかれ延長戦。
チームを長年支えた代打の神様、川端選手のタイムリーヒット。
そして最終回を抑えて見事な勝利。
決定前からベンチではベテランの青木選手が涙を流し、
優勝の瞬間は中心選手の山田選手、村上選手、41歳の小さな大エース石川選手、
MVPの中村選手と、人目も憚らずの男泣き。

精魂込めてやり尽くすと、自然と涙が出てくるのだと思います。
1年間という長い年月をかけてチーム全員で掴み取った栄光。
目の前に立ちはだかる大きな壁を乗り越えての達成感。
やり切った選手たちの涙から感じたことはたくさんあります。

勝利したヤクルトも、敗退したオリックスも、
どちらも昨年度のリーグ最下位からの戴冠。
決して開幕前に前評判が高かった両チームではなく、
年間を通して戦いながら若い選手、新しい選手が台頭し自信をつけ、
その中でチームとしての一体感も強くなり、
最終的には強固なチームとなり、リーグ優勝を果たしたと思います。
ヤクルト高津監督、オリックス中嶋監督のチームマネジメントについて、
今後、調べていきたいと思います。

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泣けるほどの仕事、できていますか?
できるかできないかの瀬戸際、ヒリヒリする精神状態、
どちらに転ぶかわからない中でのギリギリの決断。
経営においても仕事においても余力を残さず、
最後までやり切る、やり抜く姿勢を持ち続けたい、
チーム全体の気持ちを高めて、大きな目標を達成すること。
その目標に全員がコミットすること。
泣けるくらいの仕事をしたい、そう思えた日本シリーズでした。