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豊岡 厚惠

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第20回 「誉認励」で劇的に変わっていかれた社員さんの事例 その1

2021/11/10

これまでの研修先で「誉認励(よにんれい)」を元に一人ひとりと関わることで、
多くの会社で奇跡が起きてきました。
その一例をご紹介したいと思います。

『某製造業 現業部で起きた事例』

製造業の現場で働く約45名の社員さん達の研修でかかわらせていただいたときの話です。

当時、製造現場では怒鳴り合いの声、現場で唾を吐く、タバコのポイ捨て、文句の言い合い、クレームの嵐で礼儀もマナーもあったものじゃなく、何とかマナーを身につけさせてほしいというのが会社のご要望でした。

研修は全8回。
仕事が終わってからの18時から20時まで2時間の研修でした。

研修初日、
・開始直前にダラダラすり足でやってくる
・腕組み、足組み、ふて腐れた態度
・足をダラッと伸ばして座る。
・ズボンのポケットに手を突っこんだままうつむく
・「はぁ~~っ」と大きなため息をつく
・目を合わそうとしない 

ただならぬ雰囲気です。

「現業部の俺らに何がマナー研修だ!人と関わりたくないから機械相手に仕事しているのに、俺らに関係ないだろ!」
そんな彼らの心の叫びが聞こえてくるようでした。
嫌々感を一生懸命アピールなさっていました。

彼らの立場なら、きっとそう思うと思うのではないでしょうか。
会社命令でまさに〝受けさせられる〟わけですから・・・。
でも凄い!と思うんです。

そうやって嫌々感をアピールしながらも、不貞腐れながらも、
今、ココ(研修会場)に、来てくれている!! 

そんな彼らのことが、心の底から愛おしく思いました。

彼らにとっては、私(研修講師)、という存在は、上司や経営者の回し者で(笑)、いわゆる「敵」みたいな存在なわけですよ。
〝防衛本能〟、といいますか、その態度は彼らにとっての精一杯の「抵抗」なのだと思います。

子供の頃そんなことってありませんでしたか?

とても嫌だけど言葉で嫌だと言えずに、わざとふて腐れた態度や表情をして、
親や学校の先生に、
わかってよ~オーラを出したこと(笑)

研修初日、集まってくださった彼らにざっくばらんに言いました。

「皆さん、仕事終わりでお疲れのところ、ありがとうございます」

「本当は早く帰ってお風呂入りたいですよね~!
ビール飲みたいですよね~!
パチンコ行きたいですよね~! 

私が皆さんならきっとそう思いますもん。

それなのに、よくぞ来てくれました!
ありがとうございます!」

心から、そう思う気持ちを伝えました。

(えっ?何言いだすんだ?・・・)

そのうちに、
腕組みがほどけ、投げ出していた足が元に戻り、顔を上げ、合わなかった目があうようになりました。

研修2回目には、

 *10分前に来るようになった
 *座り方が変わった
 *前を見るようになった
 *メモを取るようになった
  *目が合うようになった

初回の研修で、10分前には着席するように、とか、姿勢よく座るようになど、
「○○してください」という指示は一切与えていません。

では何をしたのでしょうか。

次回に続きます。

今日もご覧いただきありがとうございました。