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岩田 徹

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第281回 トップが醸し出す雰囲気

2026/05/08

プロ野球もペナントレースが始まり、序盤の30試合を消化しました。
戦前の予想と序盤戦の結果で少し驚いたチームがあります。

それはセリーグのヤクルトスワローズです。
昨年まで3年連続での5位以下の順位。
さらに追い討ちをかけるように、
昨年まで主砲を務めた村上宗隆選手がメジャーリーグに移籍し、
大きな得点源を失いました。
新聞や雑誌などの専門家予想では78人中69人がほぼ最下位と予想するなど、
非常に低い評価をされていました。

この3年連続5位以下のチームを今年から監督として率いているのが、池山隆寛さん。
現役時代は「ブンブン丸」の愛称で親しまれ、豪快なスイングで観客を魅了。
スマートな体型でショートでは華麗な守備を披露。
ニュース番組のインタビューでも明るいキャラクターを発揮し人気を集めました。
2002年の現役引退時には、「必ずこの場所に帰ってきます。」と涙ながらに宣言。
その後、楽天イーグルスやヤクルトでコーチや二軍監督として携わりましたが、
なかなか1軍の監督に就くことはありませんでした。

ようやく巡ってきた監督というポジション。
しかし戦前の予想はほぼ最下位。
決して恵まれた環境で監督の座に就いた訳ではありませんでした。
ただ池山監督が長年ヤクルトの2軍監督を務めていたことで、
若手選手を熟知しており、それが今年の若手の積極活用につながっています。
また定石通りに行けば送りバントの場面でもバントをさせず積極的な攻撃を展開。
ベンチ内での表情も笑顔が多く、多少のミスはO K。
積極的にチャレンジする姿勢を打ち出しています。

スタートをうまく切れたこともあるかもしれませんが、
選手が伸び伸びと思い切ってプレーしているように感じます。
それが好結果につながっている要因の一つになっていると思います。

池山監督のテレビでのインタビューで、
「野球は失敗の多いスポーツです。一流打者でも7割は失敗しています。
だからこそ失敗を恐れない心が大事。送りバントもそう。
自分が現役時代に絶対に失敗できない場面でバントのサインが出た。
その時は失敗しないように、失敗しないように、と、精神的にも追い込まれた。
そういう精神状態に選手を追い込まないように考えている。」
と答えていました。

監督というチームのトップが、失敗を恐れさせず、
選手たちの気持ちを前向きにさせチャレンジさせる。
発する言葉もOK!いいよ!次、次!と前向きなものも多く表情も柔らかい。
まだまだ1軍での実績が十分でない若手選手も精神的に小さくならずに
思い切ってチャレンジできる。
トップが醸し出す雰囲気、発する言葉で現場スタッフの表情や行動も
大きく変わると示している好例ではないでしょうか。
今後のヤクルトスワローズの戦いにも注目していきたいと思います。

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