ローソンの「からあげクン」が、2024年の年間販売数2億8689万8542食で「最も販売されている揚げたてからあげブランド」としてギネス世界記録に認定されました。
1986年の発売から40周年という節目における快挙です。
これは単なるロングセラー商品の話ではなく、ブランドを育て続ける経営の巧みさを示す象徴的な事例といえます。
からあげクンの特徴は、「完成させないブランド運営」にあります。
発売当初は評価の高くなかった鶏むね肉をあえて採用し、「おやつ感覚で楽しめるからあげ」という新しい価値を提示しました。
その後も430種類以上のフレーバーを展開し、定番の安心感と新しさによる話題性を両立しています。
売上の約6割を担う主力商品でありながら、常に変化を続けている点が印象的です。
さらに注目すべきは、商品を中心に体験価値を設計している点です。
店内フライヤーによる“揚げたて”の提供、親しみやすいネーミング、アニメや映画とのコラボなど、消費者との接点を絶えず更新しています。
これにより、幅広い世代に支持され続けているのです。
成熟市場においては、商品を守ること以上に、顧客との関係性を新鮮に保つことが重要です。
からあげクンは、変わらないブランドでありながら、変わり続けることで価値を維持してきました。
この“動的な定番”こそが、40年愛される理由であり、多くの企業にとって示唆に富むポイントなのです。