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金山 正明

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労働基準法改正をどう考えるか─現場と制度のあいだで

2026/01/18

先日、ある経営者の方との会食の場で、話題は自然と「労働基準法改正」に及びました。
「40年以上前につくられた法律を、ここまで引き延ばして運用してきたこと自体が無理がある」そんな率直な言葉から始まり、特にサービス業における実態との乖離について話が深まりました。

現場では“守れない”ことが前提になっている現実

サービス業、とりわけ飲食・小売・介護・IT運用などの現場では、労働基準法を完全に順守することが現実的に難しいケースが少なくありません。
・繁忙期と閑散期の差が激しい
・人手不足が慢性化している
・顧客都合で業務時間が左右される
こうした事情の中で、「法律は建前、現場は現実」という暗黙の了解が長年続いてきました。
結果として、守れないルールが常態化し、経営者はグレーゾーンを抱え、働く人は“仕方ない”と諦める。
そんな構造が出来上がってしまっています。

法律は「理念」でつくられ、現場で運用される

会話の中で、こんな疑問が投げかけられました。
「これらの法律を設計している人たちは、何を基準に考えているんだろう?」
おそらく基準になっているのは、労働者保護という“理念”、数値化しやすい平均的なモデル、そして大企業を前提とした管理体制なのでしょう。
それ自体が間違っているわけではありません。
ただし問題は、そのモデルがあまりにも現場から遠いという点です。
卓上で制度を整えても、実際にそれを運用するのは現場です。
現場を知らないまま作られたルールは、守られず、形骸化し、結果として違反者を量産します。
その結果、本来守るべき労働者も、守ろうと苦慮する経営者も、誰も幸せにならない制度になってしまう。
「法律が悪い」のではなく、現実との接続点が弱いことこそが問題なのだと思います。

求められているのは「守らせる制度」ではなく「守れる現実」

労働の現場は、白か黒かで割り切れるほど単純ではありません。
だからこそ必要なのは、業種・業態ごとの柔軟な設計、現場の裁量を前提にしたルール、そして違反を罰する前に改善を促す仕組みです。
つまり目指すべきは、「守らせる法律」ではなく、「守れる法律」への進化なのだと思います。
今回の労働基準法改正の議論は、単なる条文変更ではありません。
私たちは、どんな働き方を現実として受け入れ、どこまでを社会として守りたいのか。
その根本を問い直す機会なのだと感じています。
現場を知る人の声が、もっと制度設計に反映されること。
そして「守れないのが当たり前」という歪んだ常識が、少しずつでも是正されていくこと。
会食の席で交わした会話を思い返しながら、そんな方向に進む改正であってほしいと、強く感じました。

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