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星 寿美

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第200回 自分視点から離れない人への対応

2025/03/03

会議のファシリテートをしていて、たま〜に出くわすのが『自分視点から離れない人』です。

例えば、
・もう次の話題に移っているのに、いつまでも前の議題について話している。
・違うフェーズで話しているのに、自分視点で理解してチグハグなことばかり言う。
・自分の意見ばかり押しつけてきて、人の意見を理解しようとしない。
・物事を一般化した決めつけが強い。例えば、『今の若者は○○だ!』など。

こういう人がいると、会議が進まなくて大変ですよね?
たった一人いるだけで、疲弊しちゃうこと、ありませんか?

また、会議でなくても仲間内の会話などでも同じです。
自分視点から離れない人がいると、会話が進まず大変!

もちろん、その人に悪気はなく、逆に良かれと思って、自分の正義から発しているんですね。
だから「なんでわからないんだ!」くらいの勢い。
いや、そのセリフ、そっくり返したい(笑)

第3者がいる場合

まず、第3者がいる場合は、解決は比較的簡単です。
第3者とは、外部のファシリテーターや、当事者以外の人のことです。

そういう立場の人が、それぞれの言葉を整理して、

「Aさんが言っているのは、こう言う意味で、この視点から話されています。Bさんが言っているのは、こう言う意味で、この視点から話されています。どちらもよく理解できます。視点が違うだけで、話が今、交わっていない状況です。」

と、内容や状況を解説できるからです。

また、それと同じ内容の話でも、当事者や内輪だけだと、関係性もあって、客観的に聴けない場合がありますが、第3者の言うことは、素直に入ることが多いからです。

この第3者の立場の人が、「あ、今おっしゃったのは、こう言う意味ですね?」と誤解されそうな話を翻訳して伝えることもできます。

仲間内だけの場合

自分視点から離れない人がいる会議や会話に、第3者の人がいない、仲間内だけの場合は、なかなか大変だと思います。
上記に書いたようなことをしても、関係性やしがらみがあって、素直に受け取れない場合があるからです。

その時は、ちょっとめんどくさいのですが、一旦、その人の話をしっかり聴きながら、ホワイトボードにまとめます。
そして、図解化です。

Aさんが言ってくださったことは、これですね。これは、この位置の話。
一方でBさんの話は、この位置の話。どっちも理解できますが、今は。
この位置の話をしています。

など、図解して見せてあげることで、理解を促せます。
この時、質問が出てくることもあります。
この質問は、とてもいい兆候で、「理解しいたい!」と言う気持ちの表れ。
真摯に対応すると、相手が自ら「あ!」と気づいてくれることも多いです。

話は空中戦だと、なかなか着地できないことが多いので、ホワイトボードなどで図解する習慣がついているといいですね。

目的を明確にする!

話をまとめるとか、図解化よりも大事なポイントが実はあります。
それは、『目的をいつも明確にする!』と言うことです。

自分視点から離れない人は、目的が見えていない場合も多いんです。
みんなで目指す目的よりも『自分の考えを知って欲しい』『自分の考えを理解して欲しい』という気持ちが先行しています。

だから、その会議や会話の目的がなんなのか?その目的意識を改めてお伝えします。
それで、ハッとなってくれる場合もあります。
目的意識さえあれば、反対意見も、自分とは違う意見も、全てはその目的のための建設的な意見となります。

それでもダメな場合

とはいえ…、目的を何度お伝えしても、自分視点から離れず、「自分のことをわかって!」と言うことが目的になっている方もいます。
しかも、無意識です。
こう言う場合は、本当にめんどくさい(笑)

何度も目的を確認して進めても、自分視点から離れない人に対しては、やはり図解化が有効です。
一例ですが、

・右上に目的を書いて。
・左下に現在地を書いて。
・『自分視点から離れない人』の意見を書いて丸で囲んで。

「Aさんの意見は、よくわかりました。それはここのことを話されていますね!ありがとうございます。とても貴重な意見です。この意見は、しっかりここに置いておくとして、今は、この位置のお話に進んでもいいでしょうか?」

ここまで尊重してあげると、収まる場合も多いです。結局は、尊重してあげて、自尊心を満たしてあげるのが、後々、めんどくさくならずに済む最善の方法だと私は感じています。

なぜか。
自分視点から離れずに、「わかって!わかって!」となっている方は、自尊心が低いから、その状態になっていると言う場合が多いからです。
そして、この尊重する関わりを通じて、少しづつ自尊心も育っていくと、お互いに成長し合える関係になれるかもしれませんね!

と言うことで、大事なポイントは3つ!
・目的を明確にする
・自尊心を満たす関わり方をする
・図解などで理解を促す
でした。『自分視点から離れない、めんどくさい人』がいたら、ぜひ思い出して試してみてくださいね!

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