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長谷川 満

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第220回 与えるものは与えられる。クレクレ星人が組織を滅ぼす

2025/02/26

近年、多くの企業が
人材不足や組織の生産性向上に
苦しんでいます。


その一因として、
社員の「受け身の姿勢」が
挙げられることがあります。


特に「クレクレ星人」とも揶揄されるような、
常に何かを求めるだけで
自ら行動しない人材が増えていると
感じることはないでしょうか?


◆クレクレ星人とは?

クレクレ星人とは、
組織内で
「もっと給料を上げてほしい」
「もっと研修を充実させてほしい」
「もっと評価してほしい」と、
与えられることばかりを
期待する社員のことを指します。


もちろん、労働環境の改善や
正当な評価を求めること自体は
悪いことではありません。


しかし、そればかりに依存し、
自ら学ぶ努力や
組織に貢献しようとする意識が欠けてしまうと、
組織全体の成長が停滞してしまいます。


◆クレクレ星人が組織を滅ぼす理由

1.主体性の欠如による生産性の低下

クレクレ星人は
「何かをやってもらう」ことに
慣れてしまっており、
自分で考え行動する力が乏しくなります。

結果として、
組織の生産性が低下し、
競争力を失います。


2.モチベーションの連鎖的低下

一部の社員がクレクレ星人化すると、
周囲の社員も
「自分だけが努力するのは馬鹿らしい」と感じ、
組織全体のモチベーションが低下します。

特に、主体的に動く社員が報われず、
受け身の社員ばかりが得をする環境が続くと、
優秀な人材が流出してしまいます。


3.リーダーシップの停滞

クレクレ星人が増えると、
自ら考えて行動できるリーダーが
育ちにくくなります。

結果として、組織の意思決定が遅れ、
変化に対応できない企業になってしまいます。


◆クレクレ星人を減らすためにできること

では、どうすればクレクレ星人を減らし、
主体的な組織文化を醸成できるのでしょうか?


1.成果主義の導入と評価の明確化

ただ要求するだけではなく、
結果を出した人が正当に評価される
仕組みを整えることが重要です。

何をすれば評価されるのかを明確にし、
社員が自主的に動くインセンティブを与えましょう。


2.自己成長を促す環境作り

企業側が研修や学習の機会を
提供するだけでなく、
「自ら学ぶ姿勢」を評価する文化を
作ることが大切です。

例えば、社員が自己研鑽のために行った
学習や研修を評価に反映させる
仕組みを導入するのも有効です。


3.「与える側」に回る機会を増やす

クレクレ星人は
「与えられること」に慣れていますが、
「自分が誰かに与える側になる」経験を積むことで、
組織への貢献意識が高まります。

例えば、後輩指導の機会を増やす、
社内での知識共有会を促進するなど、
誰もが「教える側」になれる
仕組みを作ることが有効です。


◆まとめ

組織は、社員一人ひとりの姿勢によって
大きく変わります。


クレクレ星人が増えると、
企業の成長は停滞し、
優秀な人材が離れていくリスクが高まります。


与えられるものを求めるだけでなく、
自ら考え、行動し、
貢献する文化を醸成することで、
強い組織を作ることができるのです。


「何を与えられるか」ではなく
「何を与えられるか」を考える。


そうした姿勢を持つ社員が増えることで、
組織はより強く、持続的に成長していくでしょう。



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