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長谷川 満

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第204回 嘘はめくられる~論理破綻の行く末は?~

2024/11/06

ビジネスの現場で求められるのは、
スピードや効率性だけではありません。


信頼性、誠実さ、透明性といった基本的な倫理観が、
長期的な成功の鍵を握っています。


しかし、時には「嘘」や「論理のすり替え」が
行われることがあります。


それらが一時的な目的達成のために
利用されたとしても、
最終的には「論理破綻」として露呈し、
信頼関係が崩れることにつながるのです。


◆なぜ人は嘘をつくのか?

ビジネスの世界で嘘がつかれる理由は、
さまざまです。

プレッシャーが強い業務環境では、
短期的な成果を追求するために、
真実を歪めたり、隠したりする誘惑に
駆られることがあるかもしれません。


また、上司や同僚からの評価を恐れたり、
クライアントの期待に応えようとしたりする過程で、
小さな誤魔化しが積み重なることもあるでしょう。


しかし、一度嘘がつかれると、
状況はさらに複雑になります。


最初の嘘を隠し続けるために、
次々と新たな嘘や誤魔化しが必要になり、
最終的には本人もその嘘を見失うほどに
膨らんでしまうのです。


私自身も、前職時代、
私の部下になった人間から、
残業代に関する嘘をつかれたことがあり、
結果として、上司としての私自身と当時の部下は、
減給になることとなりました。


この連鎖的な嘘の積み重ねは、
「論理破綻」という形で
必ず露見することになるのです。


◆論理破綻の兆候とそのリスク

嘘やごまかしを見破るためには、
論理破綻の兆候を見逃さないことが重要です。


例えば、以前と異なる説明をする、
証拠やデータの矛盾が見られる、
不自然な言い訳が多くなる、
といったものが挙げられます。


こうした兆候は、
周囲の人間が疑念を抱き始める
きっかけとなります。


ビジネス関係において
一度失った信頼を取り戻すのは非常に難しく、
また、嘘が露呈した場合、
その影響は一人に留まりません。


組織全体の信用が傷つき、
顧客や取引先からの評価が下がるリスクが生じます。


さらに、こうした事態が続けば、
最悪の場合、法的な問題に
発展する可能性も否定できません。


◆誠実さと透明性がもたらすメリット

では、どうすればこうした事態を
回避できるのでしょうか?


答えはシンプルです。


誠実さと透明性を保つことです。


特に組織のリーダーやマネージャーにとって、
嘘を排除し、
論理的かつ一貫性のある行動を示すことは、
組織全体にポジティブな影響を与えます。


誠実さと透明性を持った
対応を徹底することで、
メンバー間の信頼関係が強固なものになり、
業務効率も向上します。


仮に失敗や問題が発生したとしても、
正直な説明と責任ある対応があれば、
周囲は理解し、むしろその努力を評価するでしょう。


◆嘘の先にあるもの

ビジネスは、
長期的な信頼関係の上に成り立っています。


一時的なメリットを追求するために
嘘をつくことは、
結果的に大きなリスクを背負うことになります。


嘘の連鎖は最終的に破綻を招き、
組織全体の信頼を失わせます。


結局のところ、
嘘を重ねてまで得られる成功は、
真の成功とは言えません。


論理破綻がもたらす破滅を避けるためには、
一人ひとりが誠実に向き合い、
透明性を持って業務に取り組むことが、
今後のビジネスにおいて求められるのです。


誠実であることは
一見地道な道かもしれませんが、
その積み重ねが信頼を築き、
持続的な成長を支える土台となるのです。


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